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特集號 第5回關東甲信磐越眼科集談會 普通講演
(10)人體視束交叉部形成の胎生學的研究
著者: 坂本正敏1
所属機関: 1慶大眼科教室
ページ範囲:P.102 - P.108
文献購入ページに移動緒言
胎生期における視束の發育に關しては,His (1868)の研究以來,Keibel (1889),Frosiep (1891),Bernheimer (1898),Seily (1912),Klecz-kowsky (1913)等,幾多の胎生學者による業績がある。本邦においては,最近,中村康氏の視束の發育過程に關する文献がある。併し乍ら,視束交叉部の發育に關する研究は比較的少く,殊に,動物胎兒による少數の實驗的研究を除外すれば,人胎兒による交叉部の研究は極めて少い。筆者の調査した範圍では,Fischdlの研究,及びHenryc.Haden (1944)が行える7例の人胎兒を用いた研究の中で,稍々此の部位に關する記載があるのみである。從つて,視束交叉部に關する系統的な胎生學的研究に至つては,未だ,殆ど其の業績を見ない。
筆者は,此の點に着目し,かねてより,蒐集した多數の材料により,初期胎生期における視束交叉部の發育を仔細に研究し,興味ある成績を得たので,茲に報告する。
胎生期における視束の發育に關しては,His (1868)の研究以來,Keibel (1889),Frosiep (1891),Bernheimer (1898),Seily (1912),Klecz-kowsky (1913)等,幾多の胎生學者による業績がある。本邦においては,最近,中村康氏の視束の發育過程に關する文献がある。併し乍ら,視束交叉部の發育に關する研究は比較的少く,殊に,動物胎兒による少數の實驗的研究を除外すれば,人胎兒による交叉部の研究は極めて少い。筆者の調査した範圍では,Fischdlの研究,及びHenryc.Haden (1944)が行える7例の人胎兒を用いた研究の中で,稍々此の部位に關する記載があるのみである。從つて,視束交叉部に關する系統的な胎生學的研究に至つては,未だ,殆ど其の業績を見ない。
筆者は,此の點に着目し,かねてより,蒐集した多數の材料により,初期胎生期における視束交叉部の發育を仔細に研究し,興味ある成績を得たので,茲に報告する。
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