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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科6巻8号

1952年08月発行

文献概要

銀海餘滴

實際眼科の小經驗「テラマイシン」

著者: 中泉

所属機関:

ページ範囲:P.604 - P.604

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A)トラコーマにテラマイシンを使えというのは只今の眼科の常識で誰も疑わない所ですけれども,1日1回位テラマイシン軟膏を入れても仲々なほらない樣ですね。それに患者も充血がとれて樂になるとあきてしまつて通院しなくなります。「テラ」が出ても仲々「トラ」の根治は出來そうもありませんね。
B)そうですね。仲々能書通りには敷かないのではありませんか,近頃は患者の方が廣告文等でえらくなつて「テラ」を使えば半月で輕トラは全治,難症も3月で必ず全治する。その證據には厚生省はトラコーマにテラを3カ月以上は使用を禁止しているではないか。トラコーマさえうまく治せない醫者は眼醫者ではない。そんなの早くやめてしまえ,という鼻息で醫者につめよつて來るので腕のにぶいは萬々承知なので劣等感におそわれていやになつてしまう事が度々です。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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