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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科60巻11号

2006年10月発行

文献概要

特集 手術のタイミングとポイント Ⅰ.白内障

日帰り手術のメリット・デメリット―日帰りをすすめない場合は?

著者: 柴琢也1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.37 - P.46

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はじめに

 近年の白内障手術の進んできた方向は,水晶体摘出に関してはいかに安全に小さな切開創から水晶体を摘出するか,また眼内レンズ(IOL)に関してはいかに質の高い視機能を得られるIOLを小さな切開創から挿入するかについて検討されてきたといえる。現在では,超音波白内障手術とフォルダブルIOLによる小切開白内障手術によって完成度の高い術式となっている。その結果,手術侵襲は眼・全身ともに従来の方法に比べて格段に少なくなり,日帰り手術を行う施設が多くなった。このことは世間的に広く認知され,臨床の場で患者から日帰り手術を希望される場合も少なくないが,さまざまな事情で日帰り手術よりも入院手術のほうが適している場合もある。そこで本稿では,白内障の日帰り手術の適応について考察する。

参考文献

1)日本眼科学会:「眼内レンズ挿入術」日帰り手術の適応条件について―社会保険委員会答申.日眼会誌99:870,1995
2)大鹿哲郎・増田寛次郎・林 文彦・他:1992年日本眼内レンズ学会会員アンケート.IOL 7:154-170,1993
3)大鹿哲郎・増田寛次郎・林 文彦:1993年日本眼内レンズ屈折手術学会会員アンケート.IOL8:130-155,1994
4)大鹿哲郎・天野史郎・新家 眞・他:1998年日本眼内レンズ屈折手術学会会員アンケート.IOL & RS 13:161-183,1999
5)佐藤正樹・大鹿哲郎・澤 充:2003年日本眼内レンズ屈折手術学会会員アンケート.IOL & RS18:315-338,2004
6)Endophthalmitis Vitrectomy Study Group:Results of the Endophthalmitis Vitrectomy Study. A randomized trial of immediate vitrectomy and of intravenous antibiotics for the treatment of postoperative bacterial endophthalmitis. Arch Ophthalmol113:1479-1496, 1995
7)清水直子・清水公也:白内障手術後眼内炎の発症頻度と予防.臨眼51:211-214,1997
8)Horio N, Terasaka H, Horiguchi M et al:Vitrectomy for endophthalmitis after intraocular lens implantation. Jpn J Ophthalmol 44:439-442, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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