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特集 手術のタイミングとポイント Ⅳ.角膜
翼状片手術の適応と術式選択
著者: 堀裕一1
所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科感覚器外科学(眼科学)
ページ範囲:P.254 - P.258
文献購入ページに移動翼状片とは
翼状片とは,結膜組織由来の線維組織が結膜から角膜へ侵入しているもので,一種の良性腫瘍である(図1)。多くは鼻側から角膜へ侵入するが,稀に耳側からや両側から侵入する症例もみられる。翼状片の多くは三角形を呈しており,最も角膜中央部に近く三角形の頂点に当たる部分を「頭部」と呼び,球結膜側の血管の豊富な部分は「体部」と呼ぶ。
発生原因は不明であるが,紫外線や粉塵,その他機械的刺激が原因で異常な結膜組織が増殖し角膜へ侵入するといわれている。疫学的にも熱帯地方や屋外労働者に多いことから,これらの要因が関連している可能性は高いと思われる。
翼状片とは,結膜組織由来の線維組織が結膜から角膜へ侵入しているもので,一種の良性腫瘍である(図1)。多くは鼻側から角膜へ侵入するが,稀に耳側からや両側から侵入する症例もみられる。翼状片の多くは三角形を呈しており,最も角膜中央部に近く三角形の頂点に当たる部分を「頭部」と呼び,球結膜側の血管の豊富な部分は「体部」と呼ぶ。
発生原因は不明であるが,紫外線や粉塵,その他機械的刺激が原因で異常な結膜組織が増殖し角膜へ侵入するといわれている。疫学的にも熱帯地方や屋外労働者に多いことから,これらの要因が関連している可能性は高いと思われる。
参考文献
1)河合正孝・山田昌和・蕪城晃子・他:日本人の角膜の加齢性変化.眼紀53:874-877,2002
2)Sugar A:Corneal and conjunctival degeneration. In:Kaufman H, Barron B, Mcdonald M(eds): The Cornea. 2nd ed. 477-496, Butterworth-Heinemann, 1997
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4)佐々木香る・武藤興紀・米村奈美・他:マイトマイシンCおよび結膜弁移植を行わない翼状片手術の再発率.臨眼59:857-861,2005
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