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連載 眼形成手術手技21
眼瞼の眼窩脂肪脱
著者: 出田真二1 野田実香1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1884 - P.1890
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眼窩内の脂肪は眼球を包むように存在し,眼球に接する部位ではテノン囊で,それ以外のところでは眼窩隔膜で周囲の組織と隔てられている。加齢性変化などでこの隔壁が破綻すると眼窩脂肪が脱出してくる。テノン囊の破綻により筋円錐内の眼窩脂肪が眼球に沿って脱出してくる結膜下脂肪脱と,眼窩隔膜の破綻により筋円錐外の眼窩脂肪が眼輪筋層下で突出してくる眼瞼の脂肪脱がある。
本稿では眼瞼の脂肪脱について述べる。結膜下脂肪脱については本連載の第19回(60巻9号)を参照されたい。
眼窩内の脂肪は眼球を包むように存在し,眼球に接する部位ではテノン囊で,それ以外のところでは眼窩隔膜で周囲の組織と隔てられている。加齢性変化などでこの隔壁が破綻すると眼窩脂肪が脱出してくる。テノン囊の破綻により筋円錐内の眼窩脂肪が眼球に沿って脱出してくる結膜下脂肪脱と,眼窩隔膜の破綻により筋円錐外の眼窩脂肪が眼輪筋層下で突出してくる眼瞼の脂肪脱がある。
本稿では眼瞼の脂肪脱について述べる。結膜下脂肪脱については本連載の第19回(60巻9号)を参照されたい。
参考文献
1)Baylis HI, Long JA, Groth MJ:Transconjunctival lower eyelid blepharoplasty. Technique and complications. Ophthalmology 96:1027-1032, 1989
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6)Parks MM, Parker JE:Atlas of Strabismus Surgery. 7-11, Harper & Row Publishers, New York, 1983
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