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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科60巻12号

2006年11月発行

カラー臨床報告

外傷性水晶体脱臼をきたした2例

著者: 古賀憲人1 濱田禎之1 佐藤俊介1

所属機関: 1国立病院機構岩国医療センター眼科

ページ範囲:P.1921 - P.1923

文献概要

要約 目的:水晶体脱臼の2症例の報告。症例:1例は自傷癖があるDown症候群の65歳男性,他の1例は85歳女性で転倒による顔面打撲の既往があった。男性には左眼水晶体が前房に脱臼し,緑内障が続発していた。女性には両眼の水晶体が硝子体内に脱臼していた。男性例では水晶体の囊内摘出を行い,眼圧が安定した。女性例では両眼に硝子体手術を行い,水晶体を摘出し,眼内レンズを縫着した。結論:今回の2症例には水晶体が脱臼する素因が乏しい。チン小帯が脆弱であり,鈍的外傷が加わったために水晶体脱臼が生じたと解釈される。

参考文献

1)Nelson LB, Maumenee IH:Ectopia lentis. Surv Ophthalmol 27:143-160, 1982
2)小池 昇:水晶体外傷の救急治療.臨眼 55:38-41,2001
3)石川宏志・末野利治・仁木 智・他:網膜上に落下した脱臼水晶体の4症例.眼科手術 5:517-520,1992
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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