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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科60巻3号

2006年03月発行

文献概要

特集 第59回日本臨床眼科学会講演集 (1)

硝子体切除術が奏効した若年者における外傷性黄斑円孔の2例

著者: 森啓亮1 山内紀子1 南部浩隆1 居軒賢二1 杉本陽子1 高村佳弘1 大石なみき1 久保江理1 都筑昌哉1 赤木好男1

所属機関: 1福井大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.297 - P.300

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鈍性外傷による黄斑円孔が12歳と13歳の男児に生じた。両症例に対して内境界膜剝離を併用した硝子体手術を行い,黄斑円孔は閉鎖した。矯正視力はそれぞれ0.08から0.9,0.03から0.4に回復した。受傷から手術までの期間は,それぞれ27日と8日であった。外傷性黄斑円孔に対し内境界膜剝離を併用する硝子体手術が奏効したが,自然治癒の可能性があるので,手術時期についての検討が必要である。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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