icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科60巻3号

2006年03月発行

文献概要

特集 第59回日本臨床眼科学会講演集 (1)

異常色覚程度判定のためのJFCランタンの規準

著者: 田邉詔子1 山出新一2 市川一夫3

所属機関: 1中京眼科、視覚研究所 2滋賀医科大学、視覚研究所 3社会保険中京病院、視覚研究所

ページ範囲:P.353 - P.356

文献購入ページに移動
目的:1型・2型色覚の程度分類に使うJFCランタンの正答と誤答の境界値を設定すること。対象と方法:色覚異常者850例を対象とした。内訳は,1型2色覚(第1色盲)124例,2型2色覚(第2色盲)306例,1型3色覚(第1色弱)98例,2型3色覚(第2色弱)322例である。これらに対して,数種類の仮性同色表,パネルD-15テスト,JFCランタン,アノマロスコープによる検査を行った。ランタンテストの成績は呈示光9組中の誤答数で表示した。結果:ランタンテストによる誤答数は2色覚者(色盲)で4から9,異常3色覚者(色弱)で0から9であった。2色覚者で3以下はなく,4の頻度が4%であった。異常3色覚者で3以下は31%であり,過去の報告での弱度の場合とほぼ一致した。結論:JFCランタンによる色覚異常の程度分類では,提示光9組中の誤答3以下をパスとする。

参考文献

1)Farnsworth D:Testing for color deficiency in industry. Arch Indust Health 16:100-103, 1957
2)馬嶋昭生:先天色覚異常の診断基準について(Ⅲ).眼紀 23:170-175,1972
3)田邉詔子・深見嘉一郎・山出新一・他:ランタンテストによる色光視認力の検討.視覚の科学 17:29-31,1996
4)田邉詔子・深見嘉一郎・山出新一・他:ランタンテストによる先天色覚異常の程度判定基準.眼科 39:761-764,1997
5)Cole BJ, Vingrys AJ:A survey and evaluation of tests of color vision. Am J Optom Physiol Optics 59:346-374, 1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら