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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科60巻5号

2006年05月発行

文献概要

特集 第59回日本臨床眼科学会講演集 (3)

視力障害を訴えたkabuki make-up症候群の1例

著者: 吉田祐介1 伴由利子1 土代操1 小林ルミ1 藤田百合2

所属機関: 1公立南丹病院眼科 2公立南丹病院小児科

ページ範囲:P.793 - P.796

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目的:永続的な視力低下が起こったkabuki make-up症候群の症例の報告。症例:16歳男性が目のかすみを主訴として受診した。4年前に筋力低下と特異な顔貌から本症候群と診断された。所見と経過:視力は左右眼とも0.2(0.6×-6.0D)であった。筋力低下,切れ長の瞼裂,下眼瞼耳側部の外反,弓状眉,指尖部の皮膚の隆起があった。前眼部,中間透光体,眼底に異常はなく,染色体にも異常がなかった。以後4年間の経過観察で視力と屈折に変化はなかった。結論:本症例での視力低下には明らかな原因はなかった。全身症状の進行とともに視力低下が起こったと推定され,本症候群の構成要素の1つであると推定される。

参考文献

1)Niikawa N, Matsuura N, Fukushima Y et al:Kabuki make-up syndrome. J Pediatr 99:565-569, 1981
2)Kuroki Y, Suzuki Y, Cyo H et al:A new malformation syndrome of long palpeblal fissures, large ears, depressed nasal tip, and skeletal anomalies associated with postnatal dwarfism and mental retardation. J Pediatr 99:570-573, 1981
3)Niikawa N, Kuroki Y, Kajii T et al:Kabuki make-up(Niikawa-Kuroki)syndrome. Am J Med Genet 31:565-589, 1988
4)川目 裕:Kabuki make-up症候群.小児内科 35:251-253,2003
5)平形恭子・大島 崇・西川朋子・他:Kabuki make-up症候群の眼科的所見.臨眼 43:1331-1335,1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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