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連載 眼形成手術手技16
眼瞼下垂―(2)挙筋腱膜縫着術
著者: 野田実香1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.898 - P.904
文献購入ページに移動文中の“white line”とは眼窩隔膜が挙筋腱膜と接続する部分のことで,白くしっかりとした組織なのでこのように呼ぶことがある6,7)。多くの文献では,これは「挙筋と眼窩隔膜との接合部」や「腱膜の巻きあがった端8)」などと表現されるのみである。しかし挙筋腱膜を露出する際に眼窩隔膜を white line 直上で切開するなど,術中の指標として繰り返し出てくる重要な組織であるので,今回はこの用語を使わせていただいた。さらにそのすぐ上に低位横走靭帯(lower-positioned transverseligament)が走行しているとする説や7,9),特に横走靭帯との関連については述べていない文献など,挙筋遠位端の解剖に関してはさまざまな意見が交わされている。手術のための臨床解剖と組織学的裏づけは一致するべきであるが,混沌としているところもあり,今回は臨床解剖を優先して執筆していることをご理解いただきたい。
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