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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科60巻6号

2006年06月発行

文献概要

特集 第59回日本臨床眼科学会講演集 (4)

ヌンチャク型シリコーンチューブ挿入術における鼻内視鏡の重要性

著者: 芳賀照行1

所属機関: 1はが眼科医院

ページ範囲:P.1007 - P.1011

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目的:ヌンチャク型シリコーンチューブ(N-ST)を挿入する際の鼻内視鏡検査の評価。対象と方法:最近15か月間にN-ST挿入術を行った涙道閉塞または狭窄がある48例50側を対象とした。鼻内視鏡で挿入前に鼻涙管の開口部の形態を確認し,下鼻道を観察しながら挿入した。39側ではN-ST抜去後3か月以上の成績を検討した。結果:鼻内視鏡検査によると鼻涙管の開口部は膜性鼻涙管が長い型が66%であり,非直視下でN-STを挿入すると誤った出口からN-STが出る危険性が高いと推定された。涙液通過障害は39側中35側(90%)で改善した。結論:N-STを挿入する際に鼻内視鏡を使うことで鼻涙管の開口部の形態が確認でき,手術成績を向上することができる。

参考文献

1)稲谷 大・福地 優・田野幸子・他:鼻涙管閉塞に対するヌンチャク型シリコンチューブを用いた涙道内シリコンチューブ留置術の効果.臨眼52:517-520,1998
2)広瀬浩士:ヌンチャク型シリコンチューブによる涙道閉塞治療.眼臨 93:1557-1562,1999
3)森寺威之・高木史子・寺井実知子・他:涙道閉塞の治療におけるヌンチャク型シリコーンチューブと涙囊鼻腔吻合術の適応.眼科手術12:249-252,1999
4)宮久保順子・宮久保實:ヌンチャク型シリコーンチューブの手術成績.眼科手術 12:253-258,1999
5)裴高一・猪尾芳弘:涙道閉塞に対するヌンチャクシリコンチューブ留置術の成績.眼臨 93:1611-1613,1999
6)大野木淳二:ヌンチャク型シリコーンチューブによる涙道手術成績.眼科手術 17:613-615,2004
7)栗橋克昭:湾曲ブジーと屈曲ブジー.眼科 44:111-118,2002
8)大野木淳二:鼻内視鏡による鼻涙管下部開口の観察.臨眼 55:650-654,2001
9)栗原秀行:涙道通過障害に対する各種チューブ使用下の治療成績とその限界について.眼科手術9:185-190,1996
10)栗橋克昭:ヌンチャク型シリコーンチューブ―21世紀への新しい涙道手術のために.眼科診療プラクティス52(眼内レンズ挿入眼のマネージメント):100-112,1999
11)五嶋麻理・三田哲子・中沢雅美・他:ヌンチャク型シリコーンチューブ挿入術361例の検討.臨眼 56:1015-1018,2002
12)成岡純二:DCR鼻外法における鼻内視鏡の重要性.眼科手術 18:133-138,2005
13)藤井一弘・井上 康・杉本 学・他:シリコーンチューブ挿入術による仮道形成とその対策.臨眼 59:635-637,2005
14)宮久保順子・宮久保實:涙道内視鏡を応用したヌンチャク型シリコーンチューブ挿入術.眼科手術 18:287-292,2005
15)栗橋克昭:ヌンチャク型シリコーンチューブ―新しい涙道手術のために.あたらしい眼科16:1678-1695,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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