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連載 眼形成手術手技18
眼瞼下垂―(4)眼瞼挙筋短縮術・Whitnall 靭帯吊り上げ術
著者: 野田実香1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1358 - P.1365
文献購入ページに移動 眼瞼挙筋短縮術・Whitnall 靭帯吊り上げ術は, 先天性眼瞼下垂に対して行う術式である。先天性眼瞼下垂の症例で,小児期に手術をする必要があるほど高度なものに対し,筆者は第一選択で行っている。ここでは経皮的アプローチで,挙筋とミュラー筋を前転・短縮し,Whitnall 靭帯に通糸をして吊り上げる術式を紹介する。
成人では局所麻酔下に行える術式であるが,小児の場合は全身麻酔下で行う。挙筋の短縮量はまず15 mm で行い, 仮縫合し開瞼幅をみて調整する。定量は上眼瞼瞼縁が瞳孔上縁に位置するように行う。全身麻酔下では,時に眼球が下転することがあるので,正位にあるときに定量を行う。健側が二重瞼の場合は術前にその幅を確認しておき,それに合わせる。両側の場合は基本的に二重瞼を形成する。術後に外来で抜糸ができそうかどうかを前もって確認しておく。
成人では局所麻酔下に行える術式であるが,小児の場合は全身麻酔下で行う。挙筋の短縮量はまず15 mm で行い, 仮縫合し開瞼幅をみて調整する。定量は上眼瞼瞼縁が瞳孔上縁に位置するように行う。全身麻酔下では,時に眼球が下転することがあるので,正位にあるときに定量を行う。健側が二重瞼の場合は術前にその幅を確認しておき,それに合わせる。両側の場合は基本的に二重瞼を形成する。術後に外来で抜糸ができそうかどうかを前もって確認しておく。
参考文献
1)久保田伸枝:眼瞼下垂.文光堂,東京,2000
2)Callahan MA, Beard C:Beard’s Ptosis. 4th ed. Ophthalmic Leasing Co, Alabama, 1990
3)Gray H, Williams PL(eds):Gray’s Anatomy:The Anatomical Basis of Medicine and Surgery. 38th ed. Churchill Livingstone, New York, 1995
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