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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻1号

2007年01月発行

文献概要

やさしい目で きびしい目で・85

専門化について思うこと

著者: 神野早苗1

所属機関: 1兵庫医科大学眼科

ページ範囲:P.49 - P.49

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 最近の大学の内科は疾患別内科になっていて,糖尿病は糖尿内科,リウマチは免疫内科と細分化されています。専門とする医師が診察にあたり,最先端の医療を行えるというメリットは大きいと思いますが,例えばサルコイドーシス患者に肺病変と心臓サルコイドーシスと皮膚病変があるとすると,眼科も合わせて4科を受診することになります。患者は4回来院しなければならず,さらにステロイドを全身投与する場合にはイニシアチヴをとるのはどこかという問題になってきます。また,入院中の糖尿病患者が風邪をひいて咳が出ていた場合,どこに受診させたらいいのか悩みます。糖尿内科?呼吸器内科?総合内科?どこでしょうか。

 家庭医を作り,高度先端病院は専門化して医療の棲み分けを行うという大義名分はよいようであり,不便なようであり……。昔の内科の先生はなんでも診てくれたように思いますが,今は「それはうちの担当でない。」と断られることが多くなり手間ばかりかかるようになりました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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