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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻11号

2007年10月発行

文献概要

特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて 11.全身症状を伴うぶどう膜炎

サルコイドーシス

著者: 四倉次郎1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院視覚病態学

ページ範囲:P.222 - P.228

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疾患の概要

 サルコイドーシスは,全身に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を生じ,多彩な障害を呈する原因不明の多臓器疾患である。肺,眼,リンパ節,皮膚の罹患頻度が高いが,肝臓,腎臓,脾臓,心臓,筋肉,骨などにも病変をつくる。免疫学的特徴は,皮膚の遅発型過敏反応の抑制と,病変部位におけるTH-1型免疫反応の亢進である。また,B細胞活性化の徴候に伴って血中免疫複合体を認めることもある。

 サルコイドーシスの疾病としての記述は1869年,先天梅毒で有名なイギリスの内科医Jonathan Hutchinsonによるものが最初とされている。ノルウエーの皮膚科医Caesar Boeckが1899年皮膚生検のsarcoma類似所見から“multiple benign sarkoid”と呼んだのが用語としてのsarcoidの最初である。眼病変に関しては,1909年にデンマークの眼科医Christian Heerfordtによって3人の患者のブドウ膜炎,耳下腺熱と顔面神経麻痺(uveo-parotid fever)が報告されている。その後Jorgen Schaumann,Sven Lofgrenらによって全身病としての現在のサルコイドーシスの疾患概念の基礎がつくられた後,1958年,1960年に英国ロンドン,米国ワシントンで行われた第1回,第2回国際サルコイドーシス会議前後より現在のsarcoidosisの病名が広く用いられるようになり現在に至っている。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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