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特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて 11.全身症状を伴うぶどう膜炎
Behçet病
著者: 藤野雄次郎1
所属機関: 1東京厚生年金病院眼科
ページ範囲:P.237 - P.243
文献購入ページに移動はじめに
Behçet病はぶどう膜炎,口腔アフタ,外陰部潰瘍,皮膚症状などを特徴とする難治性炎症性疾患で,全身に急性炎症を繰り返し起こす。1937年,トルコのHulûsi Behçetが口腔内,陰部,眼の炎症を三主徴とする炎症性疾患を報告したことから命名された。北緯30~45°のヨーロッパ,アジアに多くみられる疾患で「シルクロード病」ともいわれる。1972年に厚生省(現厚生労働省)が本症を難病としては初めて特定疾患に認定している。
Behçet病は,わが国ではVogt-小柳-原田病とサルコイドーシスとともに代表的なぶどう膜炎の1つであるが,他の2疾患と比べ,視力予後不良例が非常に多い。したがって,本症のぶどう膜炎は患者のQOL(quality of life)に与える影響が大きく,眼科医が重要な役割を担う疾患である。
Behçet病はぶどう膜炎,口腔アフタ,外陰部潰瘍,皮膚症状などを特徴とする難治性炎症性疾患で,全身に急性炎症を繰り返し起こす。1937年,トルコのHulûsi Behçetが口腔内,陰部,眼の炎症を三主徴とする炎症性疾患を報告したことから命名された。北緯30~45°のヨーロッパ,アジアに多くみられる疾患で「シルクロード病」ともいわれる。1972年に厚生省(現厚生労働省)が本症を難病としては初めて特定疾患に認定している。
Behçet病は,わが国ではVogt-小柳-原田病とサルコイドーシスとともに代表的なぶどう膜炎の1つであるが,他の2疾患と比べ,視力予後不良例が非常に多い。したがって,本症のぶどう膜炎は患者のQOL(quality of life)に与える影響が大きく,眼科医が重要な役割を担う疾患である。
参考文献
1)坂根 剛・山下直美:Behçet病の診断.医学のあゆみ 164(No.1):3-8,1993
2)黒沢美智子・稲葉 裕:Behçet病の最近の疫学像の動向.医学のあゆみ 215(No.1):5-8,2005
3)Yoshida A, Kawashima H, Motoyama Y et al:Comparison of patients with Behçet's disease in the 1980s and 1990s. Ophthalmology 111:810-815, 2004
4)目黒 明・水木信久:HLAとBehçet病.あたらしい眼科 23:1521-1527,2006
5)金子史男:Behçet病の変遷と診断基準をめぐって.皮膚科診療 27:230-235,2005
6)International Study Group for Behçet's disease:Criteria for diagnosis of Behçet's disease. Lancet 335:1070-1080, 1990
7)Ohno S, Nakamura S, Hori S et al:Efficacy, safety, and pharmacokinetics of multiple administration of infliximab in Behçet's disease with refractory uveoretinitis. J Rheumatol 31:1362-1368, 2004
8)Hirohata S, Suda H, Hashimoto T:Low dose weekly methotrexate therapy for progressive neuropsychiatric manifestations in Behçet's disease. J Neurol Sci 159:181-185, 1998
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