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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻11号

2007年10月発行

文献概要

特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべてコラム 眼科研究こぼれ話

HTLV-1関連ぶどう膜炎発見のきっかけ

著者: 中尾久美子1

所属機関: 1鹿児島大学

ページ範囲:P.321 - P.321

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 鹿児島大学眼科では,human T-cell lymphotropic virus type 1(HTLV-1)と眼疾患との関連について研究し,HTLV-1に関連してぶどう膜炎が発症することを発見してHTLV-1関連ぶどう膜炎(HAU)と名づけ,その臨床像を明らかにしました。

 この研究を始めたきっかけは,鹿児島大学第3内科の納光弘先生たちのグループによるHTLV-1-associated myelopathy(HAM)の発見でした。彼らは疫学調査で鹿児島に特異なタイプの痙性脊髄麻痺が多いことを発見し,それらの患者がHTLV-1感染者で,血液と髄液に異常な形をしたリンパ球が発見されたことをきっかけとして,HTLV-1感染に関連して慢性の脊髄疾患が生じることをつきとめ,新しい疾患概念HAMを確立しました。この大発見にヒントを得た当時の鹿児島大学眼科教授大庭紀雄先生は,HTLV-1に関連した眼疾患もあるに違いないと着目しました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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