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連載 眼科医のための遺伝カウンセリング技術・付録
遺伝カウンセリングにおける遺伝情報の収集
著者: 四元淳子1 千代豪昭1
所属機関: 1お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科特設遺伝カウンセリング講座
ページ範囲:P.2009 - P.2020
文献購入ページに移動日常診療に多忙な臨床医の皆さんが遺伝カウンセリングにチャレンジする場合,クライエントと面接する時間と場をどうやって確保するかが現実的な問題であろう。次の課題はクライエントに提供すべき「情報」をいかに短時間に要領よく収集するかである。
われわれ遺伝カウンセラーを自称している専門職でも,クライエントとの面接に先立って相当の時間をかけて情報収集している。特に経験が少ない領域の遺伝カウンセリングについては専門書や後掲する「遺伝カウンセリングマニュアル」で知識を整理し,Inet情報もチェックしておかねばならない。遺伝子診断に関する情報は分子遺伝学を背景とした日進月歩の遺伝医学が背景にある。最新の情報を得たうえでクライエントに会うことは,医師として,あるいは遺伝カウンセラーとして基本的な姿勢であり義務でもある。自信がない場合は,顔見知りの専門医に電話をかけることも稀ではない。専門施設では専門医や分子遺伝学の専門家から常時新しい遺伝情報を得る機会があるが,臨床家にとって情報入手には限界があろう。
しかし,近年急速に発達したInet環境は情報環境を大きく変えた。遺伝カウンセリング領域でも例外ではない。今回の連載では遺伝カウンセリングにおけるInetの利用法を中心にまとめてみた。
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