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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻12号

2007年11月発行

文献概要

臨床報告

ブナゾシンの効果が消失するまでの時間

著者: 小林博1 岩切亮2 小林かおり3

所属機関: 1小倉記念病院眼科 2和歌山赤十字医療センター眼科 3倉敷中央病院眼科

ページ範囲:P.2049 - P.2052

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要約 目的:ブナゾシンの点眼を中止した後に眼圧下降効果が消失するまでの期間の検索。症例と方法:開放隅角緑内障または高眼圧症でブナゾシン0.01%を1日1回点眼中の15例を対象とした。男性7例,女性8例で,年齢は45~75歳(平均62歳)であった。無治療時の眼圧は21~24mmHg(平均21.9±1.0mmHg)であり,点眼中の眼圧は18~20mmHg(平均18.9±0.7mmHg)であった。点眼を中止し無治療時の眼圧に達するまで,1週間に1回眼圧を測定した。結果:眼圧下降効果がなくなるまでの期間は,両眼のうち効果消失が遅い眼では3.9±1.4週,効果消失が早い眼では3.2±1.4週であった。全例で中止6週間後に眼圧が無治療時の値に達していた。結論:ブナゾシンの点眼中止後に眼圧下降効果がなくなるまでの期間は平均3.6週で個体差がある。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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