文献詳細
文献概要
連載 日常みる角膜疾患・47
グラム陽性菌感染症
著者: 川本晃司1 西田輝夫1
所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科情報解析医学系学域眼科学分野
ページ範囲:P.166 - P.168
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患者:35歳,女性
主訴:右眼眼痛,右眼視力低下
現病歴:特に誘因なく右眼の異物感を自覚した。次第に眼痛を自覚するようになり近医を受診,抗菌点眼薬を処方され様子をみるように指示されたが眼痛は軽快せず,視力低下も自覚するようになったために当科を受診した。
既往歴:アトピー性皮膚炎
初診時所見・治療経過:当科初診時の視力は右0.1(0.3×S-5.50D()cyl-1.50D 110°),左0.5(1.2×S-4.50D),眼圧は右15mmHg,左15mmHgであった。細隙灯顕微鏡検査では右眼結膜は充血しており毛様充血もみられた。また右眼角膜中央部よりやや下方に,境界が明瞭な膿瘍を伴った角膜潰瘍がみられた(図1)。潰瘍周辺部の角膜実質には炎症細胞の浸潤がみられた。右眼前房内には炎症細胞がみられたが蓄膿はなかった。中間透光体,眼底には異常所見はみられなかった。
患者:35歳,女性
主訴:右眼眼痛,右眼視力低下
現病歴:特に誘因なく右眼の異物感を自覚した。次第に眼痛を自覚するようになり近医を受診,抗菌点眼薬を処方され様子をみるように指示されたが眼痛は軽快せず,視力低下も自覚するようになったために当科を受診した。
既往歴:アトピー性皮膚炎
初診時所見・治療経過:当科初診時の視力は右0.1(0.3×S-5.50D()cyl-1.50D 110°),左0.5(1.2×S-4.50D),眼圧は右15mmHg,左15mmHgであった。細隙灯顕微鏡検査では右眼結膜は充血しており毛様充血もみられた。また右眼角膜中央部よりやや下方に,境界が明瞭な膿瘍を伴った角膜潰瘍がみられた(図1)。潰瘍周辺部の角膜実質には炎症細胞の浸潤がみられた。右眼前房内には炎症細胞がみられたが蓄膿はなかった。中間透光体,眼底には異常所見はみられなかった。
参考文献
1)Lindquist TD, Allen KA, Weber KR et al:Ocular surface flora in drowning victims. Cornea 14:418-422, 1995
2)Bourcier T, Thomas F, Borderie V et al:Bacterial keratitis:predisposing factors, clinical and microbiological review of 300 cases. Br J Ophthalmol 87:834-838, 2003
3)Wang AG, Wu CC, Liu JH:Bacterial corneal ulcer:a multivariate study. Ophthalmologica 212:126-132, 1998
4)Eiferman RA, O'Neill KP, Morrison NA:Methicillin-resistant Staphylococcus aureus corneal ulcers. Ann Ophthalmol 23:414-415, 1991
5)Andrew JW, Huang PW, Mei-Chan Yang:Bacterial keratitis. In:Krachmer JH, Mannis MJ, Holland EJ(eds):Cornea. 2nd ed. 1005-1033, CV Mosby, 2005
6)Alexandrakis G, Haimovici R, Miller D et al:Corneal biopsy in the management of progressive microbial keratitis. Am J Ophthalmol 129:571-576, 2000
7)Levey SB, Katz HR, Abrams DA et al:The role of cultures in the management of ulcerative keratitis. Cornea 16:383-386, 1997
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