文献詳細
文献概要
やさしい目で きびしい目で・86
一生に一度は富士登山?!
著者: 髙野馨1
所属機関: 1かおる眼科クリニック
ページ範囲:P.185 - P.185
文献購入ページに移動 ♪頭を雲の上に出し 四方の山を見下ろして 雷様を下に聞く 富士は日本一の山
この歌詞は富士山に登った人には感慨深いものがある。
私は山登りを趣味にしているわけではないが,19歳の夏に北アルプス立山連峰を歩いた。最初からそのような予定ではなく,室堂までバスで行き雷鳥荘で一泊という計画であった。しかし雷鳥荘でお世話になったおじさんに「折角だから立山に登っていらっしゃい」と言われ,大きなおにぎりを2個作っていただき,るんるん気分でジーンズにタンクトップ,足下はデッキシューズという無謀ないでたちで出発した。登山口までは草木の陰に見え隠れする夏毛の雷鳥に感激しピクニック気分であったが,次第に足下は岩場と瓦礫となり,靴は何度も脱げそうになり,靴ずれでできた水泡も破れ,痛みをこらえて必死でひたすら上を目ざした。ようやく頂上に辿り着いたときには,頰をなでる爽やかな風と眼下に広がる景色に足の痛みも忘れ感動したことは今でも鮮明に覚えている。
この歌詞は富士山に登った人には感慨深いものがある。
私は山登りを趣味にしているわけではないが,19歳の夏に北アルプス立山連峰を歩いた。最初からそのような予定ではなく,室堂までバスで行き雷鳥荘で一泊という計画であった。しかし雷鳥荘でお世話になったおじさんに「折角だから立山に登っていらっしゃい」と言われ,大きなおにぎりを2個作っていただき,るんるん気分でジーンズにタンクトップ,足下はデッキシューズという無謀ないでたちで出発した。登山口までは草木の陰に見え隠れする夏毛の雷鳥に感激しピクニック気分であったが,次第に足下は岩場と瓦礫となり,靴は何度も脱げそうになり,靴ずれでできた水泡も破れ,痛みをこらえて必死でひたすら上を目ざした。ようやく頂上に辿り着いたときには,頰をなでる爽やかな風と眼下に広がる景色に足の痛みも忘れ感動したことは今でも鮮明に覚えている。
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