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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻3号

2007年03月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

小型液晶ディスプレイを用いた立体視検査装置の開発

著者: 半田知也1 石川均1 魚里博1 庄司信行1 清水公也2

所属機関: 1北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科視覚機能療法学専攻 2北里大学病院眼科

ページ範囲:P.389 - P.392

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要約 目的:新しく開発した立体視検査装置の臨床応用の可能性の検討。対象と方法:立体視検査装置として,4.3型の小型液晶ディスプレイを用いた。本装置用に開発したソフトで提示される立体視図形を,筒状の両眼分離装置を介して見せる。これにより,両眼視差2,000秒から100秒まで20段階での立体視検査が可能である。屈折異常以外に眼疾患がない青年30名の立体視機能を本装置で検査した。結果:被験者すべてが両眼視差100秒まで知覚できた。ピントずらし(defocus)により立体視が有意に低下した。結論:本装置で立体視を定量評価することが可能であり,今後の臨床応用が期待できる。

参考文献

1)可児一孝・田岡信明・永田 啓・他:コンピューター・グラフィックスを用いた大型弱視鏡.眼紀 35:1127-1130,1984
2)新井真理・可児一孝・稲富昭太:斜視外来における改良型fundus haploscopeの有用性について.臨眼 38:531-534,1984
を用いた両眼視機能検査装置の開発.第13回眼科ME学会:1998
4)三村 治・栗本拓治・可児一孝・他:立体ゲーム機を応用した両眼視機能検査―検査時の眼球運動と瞳孔の観察.眼臨 94:645-647,2000
5)細畠 淳・數尾久美子・初川嘉一:Dynamic randomdot stereogramによる立体視検査の試み.眼臨 89:1569-1572,1996
6)Fujikado T, Hosohata J, Ohmi G et al:Aclinical evaluation of stereopsis required to see 3-D images. Ergonomics 39:1315-1320, 1996
7)阿曽沼早苗・松田育子・竹中伊津美・他:新しい立体視検査装置の開発.眼臨 90:1534-1538,1996
8)金谷経一・星野美保・吉居正一:メガネなし3Dディスプレーと医療応用.視覚の科学 16:90-92,1995
9)半田知也・魚里 博・石川 均・他:北里大式眼優位性定量チャートの開発.日眼会誌 110:174,2006
10)粟屋 忍・富安誠志・菅原美雪・他:New Stereo testsによる立体視の検討.眼紀 32:1270-1280,1981
11)伊藤照子:Red-green systemを用いた簡便な検査法の使用経験―立体視,不等像視,回旋の検査.眼臨 78:1686-1694,1984

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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