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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

今月の表紙

低眼圧黄斑症

著者: 福井勝彦1 寺崎浩子2

所属機関: 1旭川医科大学眼科技術専門職員 2名古屋大学眼科学

ページ範囲:P.483 - P.483

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 33歳,男性。ルアーで右眼球を打撲し近医を受診した。受傷2か月後,視力の改善を得ないために当院を受診した。視力は右0.1(0.3×-2.50D),左1.5(n. c.),浅前房と角膜内皮面に色素細胞沈着がみられた。眼圧は右7mmHg,左14mmHgであった。右眼の視神経乳頭に軽度の発赤,中心窩周囲に放射状の皺襞形成と上下血管アーケード内に血管蛇行がみられた。眼底下方の鋸状縁には,前医におけるレーザー光凝固治療瘢痕が認められた。

 フルオレセイン蛍光眼底造影にて,初期に視神経乳頭の周囲および上血管アーケード領域に不正形な脈絡膜充盈遅延を示唆する低蛍光斑と,後極部網膜に小葉サイズの過蛍光斑が認められた。視神経乳頭に軽度の過蛍光がみられるものの蛍光漏出はなかった。インドシアニングリーン蛍光眼底造影では,初期に視神経乳頭耳側の一部に充盈遅延,上血管アーケード内の脈絡膜静脈血管に境界不鮮明な拡張がみられた。撮影はコーワ社製PRO-Ⅲ眼底カメラを用いた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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