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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

新しい調節性輻湊の評価法

著者: 浅川賢1 石川均12 庄司信行12 清水公也3

所属機関: 1北里大学大学院医療系研究科視覚情報科学 2北里大学医療衛生学部視覚機能療法学 3北里大学医学部眼科学

ページ範囲:P.569 - P.573

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要約 目的:新しく考案した調節性輻湊の検査法とその評価。対象と方法:屈折異常以外に眼疾患がない15名を対象とした。男性5名,女性10名であり,年齢は18~22歳(平均21歳)である。従来のgradient法に準じてレンズ負荷前後で交代遮閉試験を行い,プリズムでAC/A比を求めた。続いて赤外線CCDカメラでPurkinje第1像の移動距離を測定し,単位調節刺激に対する両者の相関を検討した。結果:3D負荷に伴うAC/A比はfar gradient法で1.18Δ/D,near gradient法で2.55Δ/Dであった。前者に準じて算出したPurkinje像の移動距離は0.13mm/Dで,AC/A比と移動距離の間に相関があった。結論:赤外線CCDカメラによる測定は簡便であり,客観的に調節性輻湊を評価でき,臨床に応用できる可能性がある。

参考文献

1)Fry GA, Haines HF:Trait's analysis of accommodation-convergence relationship. Am J Optom 17:393-401, 1940
2)Martens TG, Ogle KN:Observations on accommodative convergence―especially its nonlinear relationships. Am J Ophthalmol 47:455-463, 1959
3)石田友規子・内海 隆・野辺由美子:調節検査に用いる視標の検討.その1.石原式近点計の場合.眼臨 78:1890-1894,1984
4)Ogle KN, Martens TG:On the accommodative convergence and the proximal convergence. Arch Ophthalmol 57:702-715, 1957
5)Ripps H, Chin NB, Siegel IM et al:The effect of pupil size on accommodation, convergence, and the AC/A ratio. Invest Ophthalmol Vis Sci 41:127-135, 1962
6)後藤 晋:AC/A比およびその測定法に関する臨床的研究.眼臨 83:582-599,1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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