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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻6号

2007年06月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

オルソケラトロジー治療の長期観察結果と問題点

著者: 前谷悟1 曽根隆志2 相田潤3 前谷満壽1

所属機関: 1前谷眼科医院 2尾道JA病院眼科 3北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座

ページ範囲:P.991 - P.995

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要約 目的:オルソケラトロジーによる近視治療の長期経過と問題点の報告。対象:過去3年6か月の間にオルソケラトロジーを行った58例113眼を検索の対象とした。結果:96眼(85%)で1.0以上の裸眼視力が得られた。視力は治療早期から改善したが,9例17眼(15%)では治療を中断した。中断の理由は,早期では複視,羞明,不十分な視力改善であり,後期では角膜びらん,レンズの汚染や磨耗による効果の低下,装着時間の減少などであった。結論:オルソケラトロジーによる治療では,効果が恒久的でないことを患者にあらかじめ説明する必要がある。

参考文献

1)Soni PS, Nguyen TT:Overnight orthokeratology:Visual and corneal changes. Eye & Contact Lens 29:137-145, 2003
2)五藤智子:オルソケラトロジー.オルソケラトロジーのクオリティー.日コレ誌 46:169-171,2004
3)吉野健一:オルソケラトロジー.屈折矯正メカニズムと処方原理.日コレ誌 45:227-232,2003
4)村上順子・杉田 達:オルソケラトロジーによる高次収差変化と患者満足度とwavefront laser in situ keratomileusisとの比較.眼紀 56:7-10,2005
5)植田喜一:オルソケラトロジーレンズ.IOL & RS 16:177-180,2002
6)吉野健一:Orthokeratology.眼科診療プラクティス6(屈折矯正法の正しい選択):130-134,2003
7)糸井素純:オルソケラトロジーの安全性.日コレ誌 46:48-51,2004
8)渡辺 潔:オルソケラトロジーの将来.日コレ誌 46:246-248,2004
9)吉野健一:オルソケラトロジーレンズによるトラブルについて教えてください.あたらしい眼科 20(臨増):173-178,2003
10)前谷 悟・曽根隆志・相田 潤・他:同一処方者によるオルソケラトロジー治療の1年以上観察結果.臨眼 60:501-507,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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