icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻6号

2007年06月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

眼瞼縮小症候群手術における外眼角靱帯切断併用法の効果

著者: 落合敬子1 金子博行1 落合淳一1 根本裕次1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.1069 - P.1072

文献購入ページに移動
要約 背景:眼瞼縮小症候群は,鼻側強膜が逆内眼角贅皮によって隠され,偽内斜視を呈する。治療として眼瞼挙筋前転術や内眼角形成術が行われるが,瞼裂の拡大効果は必ずしも十分でない。目的:本症候群に外眼角靭帯切断術を併用した結果の報告。症例:症例は1歳男児,20歳女性,22歳女性で,いずれも両眼に眼瞼縮小症候群があった。従来の手術に外眼角靭帯切断術を併用した。結果:全例で偽内斜視が改善し,鼻側強膜が瞼裂に露出した。従来の報告よりも瞼裂の水平幅が大きかった。結論:眼瞼縮小症候群に対し,外眼角靭帯切断術を併用する手術は有効で安全である。

参考文献

1)伊藤大蔵:先天性眼瞼縮小症候群の視機能と管理.眼科 28:803-812,1986
2)田淵昭雄:瞼裂縮小症(blepharophimosis)の手術.眼科 23:1337-1344,1981
3)Zlotogora J:The blepharophimosis, ptosis, and epicanthus inversus syndrome. Delination of two types. Am J Hum Genet 35:1020-1027, 1983
4)根本裕次・丸尾敏夫:眼瞼縮小症候群.あたらしい眼科 6:521-526,1989
5)丸尾敏夫・久保田伸枝・工村祐子:小眼瞼および逆内眼角贅皮を伴う眼瞼下垂の手術.眼臨 83:2301-2307,1969
6)丸尾敏夫・久保田伸枝:眼瞼下垂.眼科 21:61-64,1969
7)根本裕次・林 孝夫・有本秀樹・他:眼瞼縮小症候群の手術.眼臨 83:2301-2307,1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?