icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻6号

2007年06月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

裂孔原性網膜剝離に対するminimal surgery

著者: 岩崎真理子1 番裕美子1 尾羽澤実1

所属機関: 1大和市立病院眼科

ページ範囲:P.1091 - P.1094

文献購入ページに移動
要約 目的:Minimal surgeryを基本方針とした裂孔原性網膜剝離の手術成績の報告。対象と方法:3年9か月間に初回手術として強膜バックリングを行った裂孔原性網膜剝離72例72眼を対象とした。積極的に排液を行っていた38眼(D群)と,可能な限り行わなかったそれ以後の34眼(ND群)を比較した。結果:初回復位はD群35眼(92.1%),ND群30眼(88.2%)で得られた。ND群中2眼は上方の胞状剝離であり,バックルが不適切と考えられた。最終復位は各々38眼(100%),33眼(97.1%)で得られた。ND群では術中または術後の合併症はなかった。結論:Minimal surgeryは侵襲が小さく,安全で有効な網膜剝離に対する手術方法である。

参考文献

1)Kreissig I, Rose D, Jost B:Minimized surgery for retinal detachments with segmental buckling and nondrainage. Retina 12:224-231, 1992
2)三原静香・坪田恵美・石田政弘・他:裂孔原性網膜剝離の術式に対する検討.眼科手術 16:103-107,2003
3)山本修一・鶴岡三恵子・山本禎子・他:裂孔原性網膜剝離におけるminimal surgeryの再評価.眼臨 95:918-919,2001
4)垰本 慎・石郷岡均:網膜剝離.あたらしい眼科 19(臨増):125-128,2002
5)板倉宏高・大谷倫裕・岸 章治:網膜剝離における裂孔の形態と手術成績.眼科手術 16:559-562,2003
6)中尾 功・馬渡祐記・小川邦子・他:裂孔原性網膜剝離の術中術後合併症.眼紀 51:808-811,2000
7)Kreissig I:Minimal segmental buckling without drainage. Br J Ophthalmol 87:782-784, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?