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連載 日常みる角膜疾患・52
角膜真菌症―初期診断での生体共焦点顕微鏡の有用性
著者: 近間泰一郎1 西田輝夫2
所属機関: 1山口大学医学部眼病態学講座 2山口大学大学院医学系研究科情報解析医学系学域眼科学分野
ページ範囲:P.1152 - P.1155
文献購入ページに移動患者:83歳,女性
主訴:流涙,充血
既往歴:角膜ヘルペス後の角膜穿孔に対して,約2年前に全層角膜移植術+囊外摘出術+眼内レンズ挿入術を施行した。
現病歴:角膜移植後の定期診察の際に,7時部の移植片からレシピエントにかけて角膜潰瘍を伴う白色病変がみられた。角膜潰瘍中央部の菲薄化は著明で,ザイデル現象がわずかに陽性であった。潰瘍辺縁部の塗抹擦過検査と培養検査への提出を行うと同時に,HRTⅡ-RCM®による生体検査を行った(図1)。
塗抹検査およびHRTⅡ-RCM®検査よりカンジダによる感染症と診断し,ミカファンギンナトリウムの点滴,ピマリシン眼軟膏,フルコナゾールの点眼により治療を開始した。1週間後に培養により
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