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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻7号

2007年07月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(5) 原著

同名半盲と半側空間無視の鑑別における対座法視野検査の有用性

著者: 中馬秀樹1 井上由希1 直井信久1

所属機関: 1宮崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1199 - P.1202

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要約 目的:同名半盲と半側空間無視を鑑別する際での対座法の有用性の報告。症例:同名半盲として紹介された55歳と79歳の男性。1例には脳出血,他の1例には脳梗塞の既往があった。結果:1例にはGoldmann視野検査,他の1例にはHumphrey自動視野検査で左同名半盲があった。2例とも正面視での対座法による視野検査では左同名半盲があったが,身体を正面位にして右方視した状態では半盲はなかった。精神神経学的な異常と合わせ,半側空間無視と診断した。結論:動的静的視野検査では同名半盲と半側空間無視の鑑別が困難であり,対座法が有用である。

参考文献

1)Trobe JD:Hemispatial neglect. The Neurology of Vision. 326-331, Oxford University Press, New York, 2001
2)日本神経眼科学会(編):半盲,半側空間無視.神経眼科用語辞典.70,メジカルビュー,東京,2003
3)Kooistra CA, Heilman KM:Hemispatial visual inattention masquerading as hemianopia. Neurology 39:1125-1127, 1989
4)Ball K, Owsley C, Sloane ME et al:Visual attention problems as a predictor of vehicle crashes in older patients. Invest Ophthalmol Vis Sci 34:3110-3123, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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