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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻7号

2007年07月発行

文献概要

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(5) 原著

眼軸に等しい長さの眼内異物

著者: 河野博文1 帯刀真也1 高木康宏1 木許賢一1 調枝聡治1 中塚和夫1

所属機関: 1大分大学医学部脳神経機能統御講座眼科学

ページ範囲:P.1281 - P.1283

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要約 目的:大きな眼内異物の症例の報告。症例:9歳男児が自転車で転倒して植栽に落ち,左眼を突いた。所見と経過:左眼に角膜裂傷と前房内に異物があった。CTではCT値の低い細長い像が角膜後方から水晶体の中心を貫いて網膜に達していた。二重穿孔はなかった。摘出した異物は長さ23mmの小枝であった。経過は良好で,受傷から2年後の現在0.6の矯正視力を維持している。異物の眼内の位置関係はヘリカルCTのvolume rendering法で立体的に描出したが,眼球と異物とを同時に表現することは困難であった。結論:大きな眼内異物でも治療により良好な結果が得られた。異物が木片であるときには,画像診断法に限界がある。

参考文献

1)八子恵子・鈴木美佐子・佐々木聡・他:眼窩内木片異物のCT所見.眼紀 41:400-405,1990
2)嘉村由美:眼窩内異物.眼科 42:1407-1412,2000
3)今村 裕:穿孔性眼外傷・眼内異物.眼科 42:1419-1424,2000
4)Lakits A, Prokesch R, Scholda C et al:Orbital helical computed tomography in the diagnosis and management of eye trauma. Ophthalmology 106:2330-2335, 1999
5)中尾雄三:目でみるCT・MRI眼科学.眼内・眼窩内異物,外傷.臨眼 47:1283-1287,1993
6)塙 勝博・溝田 淳:Volume rendering法が有用であった眼窩疾患の3例.眼臨 97:185-188,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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