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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻8号

2007年08月発行

文献概要

連載 公開講座・炎症性眼疾患の診療・5

結核性内眼炎

著者: 小竹聡1 北市伸義1 大野重昭1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科病態制御学専攻感覚器病学講座眼科学分野

ページ範囲:P.1380 - P.1382

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はじめに

 結核はぶどう膜炎,内眼炎の原因疾患としてかつては高頻度であり,北海道大学眼科の統計でも1966~1975年の10年間ではBehçet病,サルコイドーシス,原田病に次ぐ頻度であった1)。その後は結核菌に対する抗生物質の進歩により,減少した2)。しかし,免疫抑制状態の患者にとって結核はいまだに注意すべき疾患であり,さらに最近ではまったくの健常者でも感染が散見され,ぶどう膜炎,内眼炎の鑑別診断としてはむしろ意義が高まっている。

参考文献

1)杉浦清治:わが国のぶどう膜炎について.日眼会誌 80:1285-1326,1976
2)古館直樹・小竹 聡・笹本洋一・他:北海道大学眼科におけるぶどう膜炎患者の統計的観察.臨眼 47:1237-1241,1993
3)Narita M, Matsuzono Y, Shibata M et al:Nested amplification protocol for the detection of Mycobacterium tuberculosis. Acta Paediatr 81:997-1001, 1992
4)Kotake S, Kimura K, Yoshikawa K et al:Polymerase chain reaction for the detection of the Mycobacterium tuberculosis in ocular tuberculosis. Am J Ophthalmol 117:805-806, 1994
5)Sakai J, Matsuzawa S, Usui M et al:New diagnostic approach for ocular tuberculosis by ELISA using the cord factor as antigen. Br J Ophthalmol 85:127-128, 2001
6)Andersen P, Munk ME, Pollock JM et al:Specific immune-based diagnosis of tuberculosis. Lancet 356:1099-1104, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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