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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻8号

2007年08月発行

文献概要

連載 網膜硝子体手術手技・8

黄斑下血腫除去術

著者: 菊池雅人1 浅見哲1 寺崎浩子1

所属機関: 1名古屋大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器外科学講座眼科学

ページ範囲:P.1384 - P.1389

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はじめに

 網膜下出血を起こす疾患としては狭義の加齢黄斑変性や網膜細動脈瘤,ポリープ状脈絡膜血管症(polypoidal choroidal vasculopathy:以下,PCV)などが挙げられる。黄斑下血腫は,出血を放置して約2週間も経過すると器質化が進行しその部分の網膜機能が次第に低下していくので,理想的には1週間以内に早期の治療を予定しなければならない一種の緊急疾患である。その治療として,硝子体手術による血腫の除去および硝子体腔ガス注入による血腫移動術がある。ガス注入による血腫移動術については成書に譲るとして,本稿では,実際に当教室で行っているフィブリン特異的血栓溶解薬である組織プラスミノゲンアクチベータ(tissue plasminogen activator:以下,tPA)の網膜下注入を併用した黄斑下血腫除去術の手技を述べる。

参考文献

1)寺崎浩子・三宅養三・近藤峰生・他:組織プラスミノーゲンアクチベータを用いた黄斑下血腫の除去.眼臨 91:282-285,1997
2)菊池雅人・寺崎浩子:t-PAを網膜下に注入して黄斑下血腫を除去しよう.眼科インストラクションコース2.黄斑部手術完全マスター.120-131,メジカルビュー社,東京,2005
3)菊池雅人・石川浩平・伊藤逸毅,他:組織プラスミノーゲンアクチベータ誘導体モンテプラーゼを用いた黄斑下血腫除去術.眼臨 98:799-802,20041
4)Iguchi Y, Ito Y, Kikuchi M et al:Seasonal variation of acute massive submacular haemorrhage associated with age-related macular degeneration. Br J Ophthalmol 90:1256-1258, 2006
5)Terasaki H, Miyake Y, Kondo M et al:Focal macular electroretinogram before and after drainage of macular subretinal hemorrhage. Am J Ophthalmol 123:207-211, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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