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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科61巻8号

2007年08月発行

特集 第60回日本臨床眼科学会講演集(6)

原著

治療が遅れた上眼瞼結膜下異物肉芽腫の6例

著者: 森山涼1 中村敏1 渡辺孝也1 岡山良子1 井上賢治1 若倉雅登1 井上治郎1 中村由美2

所属機関: 1井上眼科病院 2国年眼科クリニック

ページ範囲:P.1471 - P.1474

文献概要

要約 目的:治療が遅れた上眼瞼結膜異物肉芽腫6例の報告。症例と経過:症例は異物感を主訴に受診し,病歴と角結膜所見から異物の存在が疑われた女性6例,年齢は35.0±12.9歳であった。6例中5例は埋没法重瞼術,残りの1例は歩行中に異物飛入の既往があった。全症例で角膜上皮障害があり,対応する上眼瞼結膜に肉芽腫を認めた。異物の露出は全例でなかった。病歴と所見から角膜障害の原因は肉芽腫内に埋入された異物と判断した。異物摘出術施行後,どの症例も翌日には自覚症状,他覚所見ともに改善がみられた。結論:異物を直接確認できなくても病歴と所見から異物の存在が疑われる場合は,積極的に肉芽腫を切除し異物を摘出するべきである。

参考文献

1)松原 稔:結膜異物.眼科診療プラクティス19(外眼部の処置と手術):166-169,1995
2)松原 稔:角結膜異物成立機序の研究.眼臨 95:225-231,2001
3)保志名勝:最近の美容外科における二重瞼の矯正手術.医学の歩み 211:1021-1025,2004
4)市田正成:埋没式重瞼術:スキル美容外科手術アトラスⅠ(眼瞼).25-48,文光堂,東京,2003
5)市田正成:眼瞼の手術(埋没法と切開法の比較):美容外科最近の進歩.31-43,克誠堂,東京,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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