icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科62巻10号

2008年10月発行

文献概要

特集 第61回日本臨床眼科学会講演集(8) 原著

アクリル眼内レンズ搭載プリセットインジェクター使用例の臨床成績

著者: 坪井俊児1 曽田靖2 東秀和3

所属機関: 1坪井眼科 2株式会社ニデック医療事業部 3キヤノンスター株式会社学術部

ページ範囲:P.1639 - P.1642

文献購入ページに移動
要約 目的:アクリル製眼内レンズを装填した注入器を用いる白内障手術の評価。対象と方法:折り畳みが可能な眼内レンズを装填した注入器KS-Xで白内障手術を66名79眼に行った。年齢は58~93歳(平均76歳)である。手術の1か月後に視力,屈折,細隙灯顕微鏡所見などを検索した。また,KS-X,またはこれと同じ製品であるNX-1で白内障手術が行われた症例の術後1か月間の問題点を,全国136施設に電話または訪問により調査した。さらに折り畳みが可能な各種眼内レンズにつき,レンズ表面の粘着性と鑷子による圧痕を検索し,レンズの形態復元を比較した。結果:自験例79眼中63眼で0.5以上の矯正視力が得られた。調査に対して回答があった4,123例については,術後の細菌性眼内炎は皆無であった。KS-Xの表面粘着性は他の類似装置よりも低く,各温度での復元は良好であった。結論:眼内レンズ注入器としてKS-XまたはNX-1を使用した白内障手術では良好な術後成績が得られた。

参考文献

1)嶺井利沙子:シリコーンIOL.眼科手術 15:317-321,2002
2)小松真理:インジェクター.IOL & RS 17:259-262,2003
3)大鹿哲郎:白内障術後眼内炎発症頻度と危険因子.あたらしい眼科 22:871-873,2005
4)小松真理:最近の術後眼内炎の傾向と対策.あたらしい眼科 16:1243-1249,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?