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文献概要
特集 網膜硝子体診療update Ⅰ.検査法update
Heidelberg Retina Angiographの進歩
著者: 白神千恵子1
所属機関: 1香川大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.39 - P.47
文献購入ページに移動はじめに
加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)をはじめとする黄斑疾患や,ぶどう膜炎などの診断において,インドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)や,フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)検査は欠かせないものである1,2)。特に,AMDは狭義のAMD,ポリープ状脈絡膜血管症や,網膜血管腫状増殖に細分化され,それぞれ治療法や予後が若干異なってくるために,その鑑別に必要な造影検査はさらに詳細な所見を知るための高解像度の画像,細かい動きを捉えることのできる動画,FA,IA同時撮影など,高度な機能が要求される。しかし,眼底撮影装置に求められるのは性能だけでなく,誰にでも撮影技術を習得しやすくきれいな写真を撮ることができるための優れた操作性,場所をとらないコンパクトな設計などである。これらのすべてをほぼ満たしているのがHeidelberg社製の共焦点走査型レーザー検眼鏡(scanning laser ophthalmoscope:SLO)Heidelberg Retina Angiograph(以下,HRA)である。
初代HRAは1997年に国内の販売が開始され,2005年には改良型のHRA2,2008年にはスペクトラルドメイン光干渉断層計(SD-OCT)と造影検査を同時にできるハイデルベルグスペクトラリス(Spectralis)が発売された。本項では,HRAがどのように改良され,新機能はどのようなものかについて述べる。
加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)をはじめとする黄斑疾患や,ぶどう膜炎などの診断において,インドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)や,フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)検査は欠かせないものである1,2)。特に,AMDは狭義のAMD,ポリープ状脈絡膜血管症や,網膜血管腫状増殖に細分化され,それぞれ治療法や予後が若干異なってくるために,その鑑別に必要な造影検査はさらに詳細な所見を知るための高解像度の画像,細かい動きを捉えることのできる動画,FA,IA同時撮影など,高度な機能が要求される。しかし,眼底撮影装置に求められるのは性能だけでなく,誰にでも撮影技術を習得しやすくきれいな写真を撮ることができるための優れた操作性,場所をとらないコンパクトな設計などである。これらのすべてをほぼ満たしているのがHeidelberg社製の共焦点走査型レーザー検眼鏡(scanning laser ophthalmoscope:SLO)Heidelberg Retina Angiograph(以下,HRA)である。
初代HRAは1997年に国内の販売が開始され,2005年には改良型のHRA2,2008年にはスペクトラルドメイン光干渉断層計(SD-OCT)と造影検査を同時にできるハイデルベルグスペクトラリス(Spectralis)が発売された。本項では,HRAがどのように改良され,新機能はどのようなものかについて述べる。
参考文献
1)白神千恵子:NEW INSTRUMENT:Heidelberg Retina Angiograph 2.眼科手術 19:335-340,2006
2)白神千恵子,白神史雄:眼循環検査(HRA2を用いて).あたらしい眼科 24:23-29,2006
1)引地泰一:Heidelberg Retina Angiograph.あたらしい眼科 21:325-331,2004
2)佐藤 拓:蛍光眼底装置(HRA).あたらしい眼科 24(臨増):33-40,2007
3)HRA取扱説明書.ジャパンフォーカス社
4)HRA2取扱説明書.ジャパンフォーカス社
5)ハイデルベルグスペクトラリス取扱説明書.ジャパンフォーカス社
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