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コラム 私のこだわり
「正しく診る」
著者: 三宅養三1
所属機関: 1愛知淑徳大学
ページ範囲:P.86 - P.86
文献購入ページに移動彼はスケペンスコープと強膜圧迫子を用いて,眼底を周辺部までていねいに時間をかけて観察するのを常としていた。強膜圧迫子で眼瞼の上から強膜を適当に圧迫しながら眼底を観察するのだが,なぜか患者は痛みを訴えなかった。人はこの検査を触診と呼んでいた。ほんの少しの強膜圧迫による網膜の挙上により,動的に病態を評価するのである。また細隙灯顕微鏡を用いての硝子体の観察も随分時間をかけて行い,この検査を非常に重要視していた。福島県立医科大学から高橋正孝先生が梶浦レンズという福島医大オリジナルの特殊兵器を持参してボストンで硝子体の微細観察を行っていたとき,Schepens先生のこの方法への高い評価は半端なものではなかった。
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