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文献概要
特集 網膜硝子体診療update Ⅲ.手術治療update
小切開時代の20ゲージ手術
著者: 池田恒彦1
所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.150 - P.154
文献購入ページに移動はじめに
2002年にFujiiとde Juanら1,2)によって報告された25ゲージ(以下,G)硝子体手術システム,2005年にEckardt3)によって報告された23G硝子体手術システムは,近年わが国でも急速に普及してきている4,5)。これらの小切開硝子体手術は経結膜的に無縫合で手術が施行でき,手術時間の短縮,術後炎症の軽減など利点がある一方で,眼内増殖性病変を有する重症増殖糖尿病網膜症などでは手術操作に限界があることや,術後眼内炎の頻度が高くなるなどの欠点も指摘されている。長年20Gに慣れてきた筆者は,いまでもなかなか20G手術から脱却できないでいるが,現時点での20G硝子体手術と小切開硝子体手術における各々の利点,欠点を考えてみたい。
2002年にFujiiとde Juanら1,2)によって報告された25ゲージ(以下,G)硝子体手術システム,2005年にEckardt3)によって報告された23G硝子体手術システムは,近年わが国でも急速に普及してきている4,5)。これらの小切開硝子体手術は経結膜的に無縫合で手術が施行でき,手術時間の短縮,術後炎症の軽減など利点がある一方で,眼内増殖性病変を有する重症増殖糖尿病網膜症などでは手術操作に限界があることや,術後眼内炎の頻度が高くなるなどの欠点も指摘されている。長年20Gに慣れてきた筆者は,いまでもなかなか20G手術から脱却できないでいるが,現時点での20G硝子体手術と小切開硝子体手術における各々の利点,欠点を考えてみたい。
参考文献
1)Fujii GY, de Juan E Jr, Humayun MS et al:Initial experience using the transconjunctival sutureless vitrectomy system for vitreoretinal surgery. Ophthalmology 109:1814-1820, 2002
2)Fujii GY, de Juan E Jr, Humayun MS et al:A new 25-gauge instrument system for transconjunctival sutureless vitrectomy. Ophthalmology 109:1807-1812, 2002
3)Eckardt C:Transconjunctival sutureless 23-gauge vitrectomy. Retina 25:208-211, 2005
4)井上 真:極小切開と25ゲージ硝子体手術.眼科手術 18:495-499,2005
5)北岡 隆:23ゲージ硝子体手術.眼科手術 20:21-26,2007
6)池田恒彦:増殖膜処理.眼科手術 4:604-614,1991
7)松原明久・小椋祐一郎:増殖糖尿病網膜症に対する極小切開硝子体手術.眼科手術 21:33-37,2008
8)池田恒彦・田野保雄・中江一人・他:硝子体手術における医原性鋸状縁断裂について.眼科 32:897-900,1990
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