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特集 網膜硝子体診療update Ⅳ.注目の疾患 1.加齢黄斑変性
動物モデル
著者: 平澤学1 今村裕1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室・稲井田記念抗加齢眼科学講座
ページ範囲:P.208 - P.210
文献購入ページに移動これまで原因不明とされていた加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は,臨床疫学,疾患感受性遺伝子の検索,患者背景の調査などにより,その病態が次第に明らかにされつつある。しかしながらヒトを使った研究は多くの場合,試料の入手や遺伝的背景の不均一性など,解析に困難を伴うことが多い。特に黄斑領域の疾患では,わが国で検体を採取することは現時点で事実上不可能である。もちろん,われわれ臨床医は最終的にヒトの疾患の病態を解明し,治療を開発することを目的としている。そのためには優れた動物モデルの開発が不可欠である。ヒト疾患の病態を模倣する動物モデルを開発することにより,実験的な治療・介入試験を行うことが可能になり,ヒトへの新しい治療の土台をつくることができる。すでにいくつかの動物モデルでヒトに類似した構造物が再現できるようになっている。
現在,遺伝子改変動物の作製技術は飛躍的に進歩しており,それに伴い,AMDの動物モデルに関しても優れた論文が数多く発表されている。
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