icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科62巻11号

2008年10月発行

文献概要

コラム 私のこだわり

医は魂をこめたアートである

著者: 大越貴志子1

所属機関: 1聖路加国際病院

ページ範囲:P.303 - P.303

文献購入ページに移動
 「医はアートである」は,日野原重明先生の名言である。網膜硝子体疾患の治療もまさにアートであると思う。

 網膜と硝子体という類まれなる,美しい芸術作品は永遠にこのままであってほしいと願う。しかし,不運にも病魔に冒された場合,われわれ網膜硝子体術者はこれらの臓器にやむなくメスを入れる。皮膚に覆われた臓器の外科手術は,どのような名人が手術をしても,あるいは,修練を積みつつある術者が手術を行っても,臓器手術が終了し,ひとたび皮膚縫合が完了してしまえば手術をした臓器を容易には見ることができない。しかし,網膜硝子体の治療ではそうではない。術者の治療の跡は眼底検査でいとも簡単に,つぶさに観察することができる。ほれぼれとするほど美しく蘇った芸術作品もあるかと思うと,戦火の傷跡をまざまざと見せつけられることもある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら