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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科62巻13号

2008年12月発行

文献概要

臨床報告

各種外眼部感染症に対する抗菌点眼剤レボフロキサシン点眼液(クラビット®点眼液0.5%)の使用成績調査

著者: 神田佳子1 加山智子1 岡本紳二1 橋本公子1 石田智恵美2 柳井知子2 福本充2 國廣英一1

所属機関: 1参天製薬株式会社市販後調査グループ 2参天製薬株式会社安全性管理室

ページ範囲:P.2007 - P.2017

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要約 目的:0.5%レボフロキサシン点眼液(クラビット®点眼液0.5%)の使用実態下での安全性と有効性の確認。対象と方法:契約した医療機関でレボフロキサシン点眼液を新規に投与された症例を対象とした。医療機関が調査票に記入した使用状況,患者背景,有害事象などを解析した。調査は2000年から2004年まで,3回に分けて実施した。結果:808施設から6,760例の調査票が得られた。副作用は6,686例中42例(0.63%)に発現した。眼瞼炎7例,眼刺激6例などであり,いずれも重篤ではなかった。5,929例中5,660例(95.5%)で有効であり,経年的な有効率の低下はなかった。結論:レボフロキサシン点眼液は市販後の使用実態下でも安全かつ有効であり,各種外眼部の感染症の治療に有用であると判断される。

参考文献

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3)臼井正彦:レボフロキサシン点眼液の臨床第三相試験―多施設二重盲検法.あたらしい眼科 14:641-648,1997
4)臼井正彦:レボフロキサシン点眼液の第三相一般臨床試験.あたらしい眼科 14:1113-1118,1997
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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