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雑誌目次

雑誌文献

臨床眼科62巻5号

2008年05月発行

雑誌目次

特集 第61回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

処方眼鏡の評価―満足度に影響するいくつかの要素

著者: 増本富彦 ,   船木雅樹 ,   福島亜希子 ,   市岡博

ページ範囲:P.663 - P.667

要約 目的:眼鏡の出来具合と患者の満足度の関連性を調査する。対象と方法:4か月以内に眼鏡を作製した179例につきレンズ歪,加工上の不備,光学中心とアイポイントのずれ,前傾角,頂点間距離の項目を装用者の満足度と比較した。結果:レンズ歪が強い,加工上の不備がある,光学中心とアイポイントのずれが大きい,のうちいずれか1項目以上該当する眼鏡の装用者は満足度が低かった(p<0.05)。結論:眼鏡は処方後その仕上がりについて検査し評価することが重要である。それを適切に矯正することにより満足度が向上する可能性がある。

裂孔原性網膜剝離に対する25ゲージ硝子体手術の成績

著者: 小林聡 ,   渡邉洋一郎 ,   鈴木美砂 ,   今津幸典 ,   井上麻衣子 ,   木村育子 ,   門之園一明

ページ範囲:P.669 - P.671

要約 目的:裂孔原性網膜剝離に対して行った25ゲージ硝子体手術の成績の報告。対象と方法:過去21か月間に初回手術として25ゲージ硝子体手術を行った網膜剝離74例74眼を対象とした。男性57例,女性17例で,年齢は21~80歳(平均56歳)であった。黄斑円孔,糖尿病網膜症,増殖硝子体網膜症は除外した。全例にSF6によるガスタンポナーデを行い,水晶体摘出を57眼(77%)に行った。術後観察期間は3~21か月(平均7.6か月)であった。結果:初回手術で70眼(95%),最終的に74眼すべてで復位が得られた。8mmHg以下の一過性低眼圧が8眼(11%)にあった。術前の平均視力0.26が術後0.7に改善した。結論:裂孔原性網膜剝離に対する25ゲージ硝子体手術は有効かつ安全であった。

光線力学療法を施行し長期経過後再発したポリープ状脈絡膜血管症の検討

著者: 山本学 ,   河野剛也 ,   戒田真由美 ,   埜村裕也 ,   三木紀人 ,   安宅伸介 ,   平林倫子 ,   浜口明子 ,   白木邦彦

ページ範囲:P.673 - P.677

要約 目的:ポリープ状脈絡膜血管症が光線力学療法(PDT)で治癒し,長期間後に再発した症例の検討。対象と方法:過去19か月間にPDTを行い,ポリープが消失したポリープ状脈絡膜血管症44例45眼を対象とし,1年以上の経過を追った。男性33眼,女性12眼で,年齢は53~83歳(平均69歳)であった。結果:6か月以上が経過した後,45眼中18眼(40%)にポリープ状脈絡膜血管症が再発した。再発までの期間は6か月~2年以上(平均14か月)であった。再発の部位は,6眼が術前と同じ,5眼が異常血管網内,7眼が異常血管網周囲であった。18眼中17眼(94%)では,最終視力が改善または維持された。結論:ポリープ状脈絡膜血管症にPDTが奏効しても,長期的には再発が高頻度にある。

軟性ドルーゼンを伴う加齢黄斑変性に対する光線力学療法の視力予後

著者: 鈴木美砂 ,   荒川明 ,   井上麻衣子 ,   門之園一明 ,   渡邊洋一郎

ページ範囲:P.679 - P.683

要約 目的:軟性ドルーゼンを伴う広義の加齢黄斑変性に対して行った光線力学療法(PDT)の視力転帰の報告。症例と方法:加齢黄斑変性112例115眼を対象とした。男性86眼,女性29眼であり,年齢は50~86歳(平均72歳)であった。軟性ドルーゼンは22眼にあり,93眼にはなかった。視力はlogMARで評価し,0.3以上の変化を改善または低下とした。全例で術後6か月以上の経過を追い,PDT回数,病変の最長径,脈絡膜循環障害の有無について検討した。結果:最終視力は軟性ドルーゼンがある22眼では7眼(32%),ない93眼では14眼(15%)で低下した。両群間には有意差があった(p<0.04)。軟性ドルーゼン群では,PDTで視力の維持または改善が得られにくい傾向があった。その他の因子については,両群間に有意差はなかった。結論:加齢黄斑変性に伴う軟性ドルーゼンは,PDTの視力予後に影響する因子である。

網膜静脈分枝閉塞症に併発する黄斑浮腫に対する組織プラスミノゲン活性化因子の硝子体内投与

著者: 越山健 ,   古川真理子 ,   熊谷和之 ,   荻野誠周

ページ範囲:P.685 - P.689

要約 目的:網膜静脈分枝閉塞症に併発した黄斑浮腫に対する組織プラスミノゲン活性化因子の硝子体内投与の効果と安全性の評価。対象と方法:網膜静脈分枝閉塞症18例18眼を対象とした。男性9例,女性9例であり,年齢は55~77歳(平均64歳)であった。13例が1か月以内の発症であった。組織プラスミノゲン活性化因子4万国際単位を硝子体腔に注入した。視力はlogMARとして評価した。結果:視力の平均値は,術前0.46,術後1か月0.23,3か月0.18,6か月0.17,12か月0.11であり,いずれも有意に改善した(p<0.01)。中心窩厚(μm)の平均値は術前528,術後1か月383,3か月336,6か月302,12か月206と,いずれも有意に減少した(p<0.01)。術後に一過性の高眼圧1例,黄斑前膜2眼,再閉塞1眼,白内障1眼が生じた。結論:網膜静脈分枝閉塞症に併発した黄斑浮腫に対し,組織プラスミノゲン活性化因子の硝子体内投与は,12か月間は有効で,おおむね安全である。

手術操作に問題のない超音波白内障手術中に生じたDescemet膜剝離

著者: 永瀬聡子 ,   松本年弘 ,   吉川麻里 ,   榎本由紀子 ,   佐藤真由美 ,   三松美香 ,   小野範子 ,   新井江里子 ,   呉竹容子

ページ範囲:P.691 - P.695

要約 目的:白内障手術の術中にDescemet膜剝離が生じた症例の報告。対象:過去70か月間に白内障に対して超音波乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行った4,600眼のうち,手術操作に問題がなかったにもかかわらず,Descemet膜剝離が生じた6例7眼を対象とした。結果:Descemet膜剝離が生じた7眼すべてで,ビスコート®を使ったソフトシェル法が用いられていた。Descemet膜剝離は全例で超音波の終了時に角膜中央部に1~2か所発生した。Descemet膜剝離は最終的に全例で復位した。結論:ソフトシェル法による超音波白内障手術ではDescemet膜剝離が術中に生じる可能性がある。

両眼白内障手術後に強い前囊収縮が起こり両眼とも眼内レンズ支持部が変形した1例

著者: 足立徹 ,   添田祐

ページ範囲:P.697 - P.702

要約 目的:両眼への白内障手術後に眼内レンズの支持部が変形した症例の報告。症例:75歳女性が両眼に超音波乳化吸引術とアクリル製シングルピース眼内レンズの挿入術を受けた。術後の矯正視力は右眼が0.8~1.0,左眼が0.9~1.2の間にあった。3年後に左右眼とも矯正視力が0.4に低下していた。後発白内障と強い前囊収縮が両眼にあり,眼内レンズの支持部が変形していた。Nd:YAGレーザーで前囊と後囊を切開し,矯正視力は左右とも1.0になった。結論:アクリル製シングルピース眼内レンズの支持部は柔軟で張力が弱いので,強い前囊収縮があると,支持部が変形することがある。

HTLV-Ⅰ関連ぶどう膜炎の臨床像

著者: 高畑太一 ,   山田浩喜 ,   田中陽子 ,   北岡隆

ページ範囲:P.703 - P.706

要約 目的:ヒトTリンパ球向性ウイルスⅠ型(HTLV-Ⅰ)の高浸淫地域である長崎での,HTLV-Ⅰ関連ぶどう膜(HAU)罹患者の臨床像の報告。対象:過去1年間に長崎大学病院を受診したHAU患者17名28眼を診療録に基づいて検索した。結果:年齢は49~79歳(平均62歳)であり,男性3例,女性14例で男女比は1:4.7であった。眼病変の発症年齢は35~76歳(平均57歳)であった。6例が片眼に発症し,11例が両眼に発症した。病型では中間部ぶどう膜炎が最も多かった。硝子体混濁が86%に,網膜血管炎が17%にあった。多くの症例ではステロイド治療に反応したが,2眼では硝子体手術を必要とした。甲状腺機能亢進症が29%にあり,2年間に46%の症例が再発した。結論:過去の報告と比べ,今回の症例群では女性の頻度が高かったが,その他の点では既報とほぼ一致した。

小児および若年者ぶどう膜炎の統計的検討

著者: 早川宏一 ,   神大介 ,   佐藤徳子 ,   吉冨健志

ページ範囲:P.707 - P.710

要約 目的:小児と若年者のぶどう膜炎を統計的に検索した結果の報告。対象と方法:過去12年間に秋田大学眼科外来を受診した19歳以下の内因性ぶどう膜炎患者を診療録の記述に基づいて検索した。結果:同時期に受診した内因性ぶどう膜炎患者の総数は692例で,うち43例(6.2%)が19歳以下であった。男性18例,女性25例であり,10例が片眼性,33例が両眼性であった。原因は同定不能18例,間質性腎炎ぶどう膜炎(TINU)症候群7例,サルコイドーシス4例,抗核抗体陽性の若年性慢性ぶどう膜炎4例,Behçet病2例,原田病2例,急性前部ぶどう膜炎2例,帯状疱疹2例,若年性関節リウマチ1例,地図状脈絡膜炎1例であった。結論:原因を特定できたものでは,トキソプラズマ症が皆無であることとTINU症候群が多いことが特徴的であった。

ガラクトシアリドーシスの1例―視機能とロービジョンケア

著者: 吉井大

ページ範囲:P.712 - P.716

要約 目的:視機能とロービジョンケアについて検討したガラクトシアリドーシス症例の報告。症例:18歳男性。羞明と視力低下のため当科を受診した。初診時,両眼矯正視力は0.1,両眼眼底には黄斑部に桜実紅斑(cherry-red spot)を認めた。色覚検査では分類不能な色覚異常,Humphrey視野検査では縞状の感度低下を認めた。全視野網膜電図は正常範囲下限値を示したが,後極部網膜電図は視角10°と20°刺激で有意な振幅低下を示した。羞明や近見・遠見視力低下に対し,遮光眼鏡,手持ち式拡大鏡と単眼鏡を処方した。結論:眼底後極部の錐体系反応が主に障害されていた本症例では,日常生活の問題点に対応したロービジョンエイドの処方が有効であった。

シックハウス症候群の眼症状の臨床的・アレルギー学的解析

著者: 井上浩利 ,   門之園一明 ,   内尾英一

ページ範囲:P.719 - P.722

要約 背景:シックハウス症候群の疾患概念は未だ確立されていない。目的:シックハウス症候群とアレルギー性結膜疾患との関係,ならびにアレルギー学的解析。対象と方法:シックビルディング症候群の定義のうち,眼粘膜刺激症状が特定の場所で出現する12例をシックハウス症候群とした。比較対象としてアレルギー性結膜疾患49例を検索した。内訳はアレルギー性結膜炎14例,アトピー性角結膜炎14例,春季カタル21例であり,さらに正常者13例を対照とした。各症例の臨床病変を数値化して評価した。結果:シックハウス症候群では,アレルギー性結膜疾患よりも結膜病変が軽度で角膜病変が強い傾向があった。小児の全2例において,角結膜病変に加え輪部病変があった。涙液中サイトカインではIL4の濃度が対照よりも有意に高かった。結論:シックハウス症候群での眼病変にはアレルギーの機序が関与する。結膜と角膜病変の解離があり,通常のアレルギー性結膜疾患とは異なる可能性がある。

緑内障眼における網膜神経線維層厚測定値と視野障害との相関

著者: 大友孝昭 ,   布施昇男 ,   清宮基彦 ,   中澤徹 ,   西田幸二

ページ範囲:P.723 - P.726

要約 目的:緑内障における網膜神経線維層厚と視野障害の相関の報告。対象と方法:広義の原発開放隅角緑内障62例120眼を対象とした。男性62眼,女性58眼であり,年齢は平均50.2±18.1歳であった。網膜神経線維層厚はOCT3000で測定し,視野はHumphrey自動視野計のmean deviation(MD)とpattern standard deviation(PSD)で評価した。結果:網膜神経線維層厚は,MD値(r=0.717,p=0.000)およびPSD値(r=-0.566,p=0.000)と有意の相関があった。MD値による病期分類では,網膜神経線維層厚とMD値間の有意の相関は初期群と後期群のみにあり,中期群ではなかった。結論:緑内障眼での網膜神経線維層厚と視野障害との間には有意の相関がある。この相関は中期の緑内障では乏しいので,注意が必要である。

開放隅角緑内障におけるレボブノロール点眼の単剤継続使用

著者: 鈴木孝昭 ,   井上賢治 ,   若倉雅登 ,   井上治郎 ,   深水真 ,   富田剛司

ページ範囲:P.729 - P.732

要約 目的:広義の原発開放隅角緑内障に対するレボブノロール単独点眼の継続使用による眼圧と視野に及ぼす効果の報告。対象と方法:過去20か月間に0.5%レボブノロール点眼を新規に処方された患者25例25眼を対象とした。男性10例,女性15例であり,年齢は30~77歳(平均61歳)であった。原発開放隅角緑内障が1眼,正常眼圧緑内障が24眼であり,眼圧は12~24mmHg(平均16.2±3.0mmHg)であった。点眼開始から3,6,12か月後に眼圧とHumphrey視野計による視野を測定した。結果:点眼開始から12か月後の眼圧は14.3±2.0mmHgであり,それまでのすべての時点で眼圧は有意に下降した(p<0.0001)。視野のMD(mean deviation)とPSD(pattern standard deviation)は,点眼前と12か月後で変化がなかった。点眼の継続使用率は,6か月後で96%,12か月後で88%であった。結論:広義の原発開放隅角緑内障に対する12か月間のレボブノロール点眼では,約90%の症例が点眼を継続し,眼圧は有意に降下し,視野は変化しなかった。

炭酸脱水酵素阻害点眼薬による視神経乳頭循環への影響

著者: 廣石悟朗 ,   廣石雄二郎 ,   長谷川裕平 ,   藤居仁 ,   石橋達朗

ページ範囲:P.733 - P.737

要約 目的:炭酸脱水酵素阻害薬の点眼が視神経乳頭の循環に及ぼす影響の報告。対象と方法:24~56歳の健康な成人10名を対象とした。5名には1%ドルゾラミド,5名には1%ブリンゾラミドを片眼に点眼し,他眼には生理食塩水を点眼して対照とした。乳頭面の動脈,静脈,微小循環系の循環をレーザースペックル法でsquare blur rate(SBR)を指標として,点眼開始前と2週間後に測定した。結果:2週間のドルゾラミド点眼およびブリンゾラミド点眼では,他眼に比較して点眼側で乳頭循環に有意な違いは生じなかった。結論:ドルゾラミドまたはブリンゾラミドの2週間点眼では,健康な成人の視神経乳頭の循環には有意な変化が起こらない。

動体視力における屈折矯正状態と高次波面収差の影響

著者: 川守田拓志 ,   魚里博 ,   半田知也 ,   中山奈々美 ,   清水公也

ページ範囲:P.739 - P.742

要約 目的:屈折矯正状態および高次収差が,前後方向の動体視力に影響を与えるか検討した。対象と方法:対象は,屈折異常以外に眼疾患のない18名18眼である。動体視力計測は,AS-4F(興和)を用い,完全屈折矯正infocus,+0.5D,+1.0D defocus下で施行された。高次収差計測は,OPD-ScanⅡ(ニデック)を用い,Total Highと,Total Coma,Total Sphを評価した。結果:Defocusにより動体視力は有意に低下した。動体視力とTotal Sphは,中等度の相関を示した。結論:低矯正屈折状態は,動体視力を見かけ上低下させる。また,高次球面収差は動体視力に影響を与える可能性がある。

黄斑前膜の自然消失例の観察

著者: 小暮朗子 ,   小暮俊介 ,   馬詰和比古 ,   大越貴志子 ,   山口達夫 ,   岸章治

ページ範囲:P.743 - P.746

要約 目的:黄斑前膜の自然消失例5例の報告。症例:症例は5例5眼。平均年齢は57.4±4.21歳。男性1例,女性4例の黄斑前膜の症例である。所見:黄斑前膜を認めた時点で垂直方向の硝子体皮質の牽引所見があったのは2例,完全な後部硝子体剝離(PVD)を認めた症例は1例であった。1例は続発性でその他は特発性であった。視力は0.4~1.2であった。黄斑前膜消失までの期間は6~35か月(平均19か月)。黄斑前膜消失時の視力は0.5~1.2であった。4例にPVDに伴った黄斑前膜の消失を認めた。結論:PVDのない黄斑前膜に関しては自然消失の可能性があり,これを留意した治療計画をすべきと思われた。

両眼発症の近視性血管新生黄斑症に対して新生血管抜去術または抗VEGF抗体ベバシズマブ硝子体内投与を行った1例

著者: 豊田恵理子 ,   坂東肇 ,   澤田憲治 ,   澤田浩作 ,   松村永和 ,   大八木智仁 ,   大喜多隆秀 ,   池田俊英 ,   恵美和幸

ページ範囲:P.747 - P.751

要約 目的:両眼の近視性血管新生黄斑症に対し,新生血管抜去術またはベバシズマブの硝子体内投与を行った1例の報告。症例:53歳女性が左眼変視症で受診した。左右眼とも約-13Dの近視があり,矯正視力は右0.8,左0.4であった。左眼の中心窩耳上側に脈絡膜新生血管があった。結果:左眼に新生血管抜去術を行い,1か月後に視力は1.0に改善した。その後右眼の中心窩下に新生血管が発症し,視力が0.6に低下した。ベバシズマブを硝子体腔内に投与し,2週間後に視力が1.0になった。その10か月後,傍中心窩に新生血管が生じ,ベバシズマブの再投与で視力が改善した。結論:近視眼に発症した血管新生黄斑症に対し,ベバシズマブの硝子体内投与が奏効することがある。

多発消失性白点症候群における視細胞層の変化

著者: 李丹傑 ,   前嶋京子 ,   岸章治

ページ範囲:P.753 - P.758

要約 目的:多発消失性白点症候群(MEWDS)13例での網膜の形態変化と視機能の報告。症例:MEWDSと診断された13例を検索した。男性2例,女性11例であり,年齢は20~59歳(平均37歳)であった。全例が片眼のみに発症していた。所見:光干渉断層計(OCT)では,視細胞の内節と外節の境界線が後極部一帯で不鮮明または欠損していた。これは患眼のみにあり,他眼は正常であった。全例で視力低下,視野欠損,眼底の白斑は片眼のみにあった。10例では,視野,多局所網膜電図,インドシアニングリーン蛍光造影での異常が両眼にあった。結論:視細胞外節がびまん性に破壊されていることがMEWDSの特徴である。眼底所見ならびにOCTによる変化が片眼性であっても,機能障害は両眼にあることが多い。

視力の変動がみられた眼虚血症候群の1例

著者: 鈴木敦子 ,   磯村悠宇子 ,   山田雅子 ,   吉川智穂 ,   大原茂幹

ページ範囲:P.759 - P.763

要約 目的:心臓バイパス手術後に眼虚血が悪化し,血圧に連動して視力が変動した内頸動脈症候群の症例の報告。症例と経過:72歳男性が両眼の視力低下で受診した。高血圧,糖尿病,狭心症の既往があった。矯正視力は右0.7,左0.06であり,左眼視力低下は幼時からの角膜混濁が原因と推定された。狭心症に対し心臓バイパス手術が行われた。術後の覚醒時に視力低下があり,右0.1,左0.01になった。眼圧は低値であったが両眼に虹彩ルベオーシスがあった。内頸動脈狭窄が発見され,眼虚血症候群と診断した。血圧が動揺し,収縮期圧が100mmHg以下のときは右眼視力が0.1から手動弁の間を変動した。右内頸動脈内膜剝離術を行い,また心機能回復とともに血圧が上昇し,両眼ルベオーシスは消退し,視力変動はなくなった。結論:内頸動脈狭窄があるときには,眼虚血症候群が増悪することがある。心臓手術のように侵襲が大きな介入を行うときには,事前の内頸動脈の評価が必要である。

網膜静脈分枝閉塞症黄斑浮腫に対する20ゲージと25ゲージ硝子体手術との比較

著者: 竹林優 ,   内藤毅 ,   佐藤寛之 ,   香留崇 ,   松下新悟 ,   塩田洋

ページ範囲:P.765 - P.768

要約 目的:網膜静脈分枝閉塞症に併発した黄斑浮腫に対する20ゲージ(20G)と25ゲージ(25G)を用いた硝子体手術の成績の比較。対象と方法:過去3年間に手術を行い,3か月以上の経過を観察できた12例12眼を対象とした。男性6眼,女性6眼で,年齢は56~77歳(平均67歳)であった。無作為に選択した6眼には経毛様体扁平部水晶体摘出術と20G硝子体手術,6眼には超音波水晶体乳化吸引術と25G硝子体手術を行った。全例に眼内レンズを挿入した。結果:視力と黄斑浮腫の改善度については,両群間に有意差がなかった。最高視力に達するまでの術後期間も両群間に有意差がなかった。20G群では,術後の一過性高眼圧が4眼にあった。結論:網膜静脈分枝閉塞症に併発した黄斑浮腫に対する硝子体手術で,25Gを用いると術後の合併症が生じなかった。その効果については20Gと25Gとの間に差はなかった。

裂孔原性網膜剝離に対するインプラント手術後のバックル感染症の検討

著者: 香留崇 ,   内藤毅 ,   松下新悟 ,   竹林優 ,   佐藤寛之 ,   四宮加容 ,   塩田洋 ,   矢野雅彦

ページ範囲:P.769 - P.772

要約 目的:インプラント法による網膜剝離手術後にバックル感染が生じた症例の報告。対象:徳島大学附属病院で裂孔原性網膜剝離に対してインプラント法による手術を行った症例のうち,感染のために過去5年間にバックルの摘出を必要とした18例18眼を対象とした。検索には診療録を用いた。結果:年齢は25~76歳(平均59歳)であり,初回手術からバックル摘出までの間隔は6か月~20年(平均8.11年)であった。18例中12例が複数回の手術を受けていた。結膜囊とバックル材料の培養で細菌が8例,真菌が1例に検出された。バックル摘出後の経過は良好であった。結論:裂孔原性網膜剝離にバックル手術を複数回行った症例では,術後の晩期感染の可能性があり,注意を要する。

鎌状赤血球網膜症の1例

著者: 丸橋環 ,   大友香里 ,   井上直紀 ,   根岸貴志 ,   谷内修太郎 ,   舟木俊成 ,   河野博之 ,   村上晶

ページ範囲:P.773 - P.777

要約 目的:ヘモグロビンSC症から鎌状赤血球網膜症になり,手術を行った症例の報告。症例と経過:ガーナ国籍の45歳男性が飛蚊症で受診した。矯正視力は右1.5,左1.2であり,両眼の周辺部網膜に無血管野と硝子体に突出する扇(sea fan)状の新生血管があった。左眼の耳側下方に網膜剝離があった。増殖鎌状赤血球網膜症の分類で,右眼が第3期,左眼が第5期と診断した。右眼に光凝固を行い,左眼には強膜部分内陥術を行った。術後8か月間の経過は良好で,前眼部虚血はなく,眼圧と視力は良好である。結論:鎌状赤血球網膜症に併発した網膜剝離に対し,強膜部分内陥術は有効な選択肢の1つである。

連載 今月の話題

正常眼圧緑内障モデル動物の確立と治療研究への展開

著者: 原田高幸 ,   原田知加子

ページ範囲:P.637 - P.643

 正常眼圧緑内障の原因については諸説あるが,発症メカニズムの解明はまだ十分には進んでいない。本稿では,筆者らが最近見いだした世界初の正常眼圧緑内障モデル動物(グルタミン酸輸送体欠損マウス)を紹介するとともに,これまでの緑内障研究の問題点や,同モデルを用いた今後の治療研究の展望を概説してみたい。

日常みる角膜疾患・62

膠様滴状角膜ジストロフィ

著者: 山田直之 ,   近間泰一郎 ,   西田輝夫

ページ範囲:P.644 - P.647

症例

 患者:55歳,女性

 主訴:両眼の緩徐な視力低下

 現病歴:小児期から両眼とも視力は不良で0.6程度であった。2006年1月,近医より両眼の角膜混濁の精査目的で紹介となった。

 初診時所見:視力は右指数弁(矯正不能),左0.01(矯正不能),両眼とも角膜中央部には乳白色から黄色の膠状隆起物を認め,血管侵入を伴っていた(図1)。典型的な臨床所見から膠様滴状角膜ジストロフィを疑った。家族歴については両親がいとこ婚であった(図2)。問診では,家系内に他に角膜ジストロフィ患者はいなかった。

 経過:2006年5月に右眼に対して白内障手術併施の全層角膜移植術を行った。手術により得られた標本の病理学的検査で,角膜上皮下および実質浅層に広い範囲でコンゴレッド染色陽性のアミロイド沈着を認めた(図3)。術後,最高矯正視力は0.7に達し経過は良好である。膠様滴状角膜ジストロフィの再発に関しては,隆起性病変などの明らかなものは認めないものの,細隙灯顕微鏡検査においてフルオレセイン色素の実質への透過性亢進を認め上皮のバリア機能の低下が示唆される(図4)。現在は膠様滴状角膜ジストロフィの再発予防のためソフトコンタクトレンズを装用している。

 術後,インフォームド・コンセントを取得後,採血し,M1S1遺伝子について遺伝学的検討を行い,Q118X(ホモ接合体)を認めた(図5)。

公開講座・炎症性眼疾患の診療・14

交感性眼炎

著者: 北市伸義 ,   北明大洲 ,   大野重昭

ページ範囲:P.650 - P.655

交感性眼炎の時代

 交感性眼炎は片眼の穿孔性眼外傷,または内眼手術を契機として発症する両眼性汎ぶどう膜炎である。本症と思われる記載はヒポクラテスの時代からあるが,文献としては1830年のマッケンズィ(William MacKenzie)の記載が最初である1)。この原著には「外傷性眼症」として「一眼の外傷後,非受傷眼に交感性に重篤な眼炎症が起こることがある」との記載があり(図1),1835年の同書第2版ではより詳細な病像が記載されている。

 その後19~20世紀にかけて,戦争の規模拡大に伴って眼外傷が急増した。特に1854~56年にかけて黒海沿岸のクリミア半島,バルカン半島,バルト海を舞台にフランス帝国(第2帝政)・大英帝国・オスマントルコ帝国・サルディーニア王国の4か国同盟軍と,ロシア帝国・ブルガリア義勇軍とが激しく戦ったクリミア戦争は,多数の交感性眼炎患者が出た最初の戦争である(図2)。日本ではちょうどアメリカのペリー提督,続いてロシアのプチャーチン提督が江戸幕府に開国を要求していた時期である。そのロシア艦隊はフィリピン・マニラ沖でフランス艦隊と遭遇,さらにイギリス艦隊が後を追って長崎に迫る緊迫した状況下で江戸幕府は日米,日露和親条約を締結しており,この戦争は幕末のわが国にも大きな政治的影響を与えた。後述するとおり,交感性眼炎の発症にはHLA-DR4(HLA-DRB10405)遺伝子が関与していると考えられているが,地中海のサルディーニア島出身者にはHLA-DR4保有者が多く,サルディーニア王国の参戦もこの戦争で多数の発症者が出た一因である可能性がある。

網膜硝子体手術手技・17

開放性眼外傷(2)眼内異物(前房内,硝子体内)

著者: 浅見哲 ,   寺崎浩子

ページ範囲:P.656 - P.659

はじめに

 眼内異物は青壮年の労働中の受傷が多い。時に異物が飛入したという自覚に乏しいまま受診することもあるため,眼内異物を念頭においた注意深い問診と詳細な診察・検査が必要である。

 今号は眼内異物の検査と前房内,硝子体内異物の治療法について詳述する。

もっと医療コミュニケーション・5

現代の医学生が学ぶコミュニケーション技術

著者: 綾木雅彦

ページ範囲:P.780 - P.782

日本の臨床技能試験

 10年以上前から,医学部でも医療コミュニケーションの講義や試験が行われるようになってきました。共用試験実施機構(全国医学部長病院長会議,全国歯科大学長病院長会議,医学教育振興財団)が全国一律の試験を2002年から始めています。客観的臨床技能試験(objectively structured clinical examination:OSCE,オスキー)といって,医学部4年生と5年生を対象に医療面接,頭頸部診察,胸部診察,腹部診察,神経診察,外科的基本手技・救急の各ステーションで5~10分の実技試験があり,医療面接が以前「問診」と呼ばれた医療行為です。

 試験では模擬患者を診察するわけですが,医療面接の場合にはある疾患の現症や経過を演じる役者が担当します。この実習や試験では,症状や診断に関係する質問をしていくことも採点基準ですが,挨拶や本人確認なども大きなウエイトを占めます。これは医療面接に限らず,他のすべての実習試験でも同様の配点になっています(表1)。採点基準が全国的に統一されていて,合格者のみ5年生や6年生の臨床実習が許可されます。進級の判定材料にする大学もあります。これは,学生に系統的に診察態度を身に付けてもらうことが目的です。さらに,実習に臨む医学生の質を保証して患者の安全を確保するとともに,医師養成への協力を喚起することも重要な目的です。

臨床報告

インターフェロンα-2b点眼が有効であった結膜乳頭腫の1例

著者: 辻野知栄子 ,   原田純 ,   長谷川美恵子 ,   中村孝夫 ,   木内良明

ページ範囲:P.793 - P.797

要約 目的:インターフェロン点眼が奏効した結膜乳頭腫の症例の報告。症例:30歳男性が両眼の瞼結膜腫瘤で受診した。円錐角膜,アトピー性皮膚炎,B型肝炎の既往があった。右眼の上下瞼結膜にカリフラワー状の腫瘤が多発していた。腫瘤を切除し,その部位を冷凍凝固した。切除組織からヒトパピローマウイルス11型DNAが検出され,インターフェロンα-2bを13週間点眼した。残存した乳頭腫は縮小し,右眼は15週,左眼は2週で消失した。以後27か月の経過観察で,腫瘤の再発または点眼による副作用はなかった。結論:インターフェロンα-2bの点眼は,瞼結膜の乳頭腫の治療と再発防止に有効である可能性がある。

カラー臨床報告

長期にわたり観察したPurtscher網膜症の1例

著者: 折田朋子 ,   近本信彦 ,   川本晃司 ,   湧田真紀子 ,   藤津揚一朗 ,   西田輝夫

ページ範囲:P.787 - P.791

要約 目的:Purtscher網膜症症例の長期経過の報告。症例:66歳男性がトラックと自動販売機に挟まれて受傷した。両眼の視力低下を自覚し,当日受診した。所見と経過:近見矯正視力は右0.15,左0.02であり,両眼に網膜出血と軟性白斑があった。6か月後の蛍光眼底造影で左眼の中心窩耳側の毛細血管に低蛍光があった。4年後の蛍光眼底造影で左眼黄斑部は過蛍光を呈し,光干渉断層計(OCT)で網膜が菲薄化していた。矯正視力は右1.0,左0.4であった。結論:Purtscher網膜症での中心窩周囲血管網の閉塞の程度が,長期的な網膜の形態と機能に影響する可能性がある。

べらどんな

炭酸脱水酵素

著者:

ページ範囲:P.643 - P.643

 アセタゾラミド,いわゆるダイアモックスは1950年に合成された。最初は利尿薬としての効果が注目されていたが,その4年後に眼圧下降効果のあることをセント・ルイスのBeckerがはじめて報告した。

 これが発見された動機には2説がある。ひとつは緑内障の患者に腎疾患があり,眼圧のコントロールが急に良くなった。不審に思って患者に訊いたら,ダイアモックスの服用をはじめていたというもの。

病気の知識

著者:

ページ範囲:P.758 - P.758

 患者さんには自分の病気のことをしっかり調べている人がいる。情報のほとんどはインターネットで得られたものだ。

 まことに結構なことであるが,いろいろな問題がある。病気というものは,だれにでも同じように起こるのではなく,軽いのや重いのがあるし,「患者さんの数だけ違った病気がある」とすら言えるのである。

今月の表紙

MALTリンパ腫

著者: 水澤剛 ,   根木昭

ページ範囲:P.649 - P.649

 患者は80歳,男性。2005年に近医を受診し,右眼の結膜腫瘍を指摘された。2006年8月に腫瘍が増大したため,精査・加療目的で当科を紹介され受診した。既往歴として糖尿病,高血圧,陳旧性の脳梗塞がある。当科受診時の矯正視力は右0.7,左1.0,眼圧は左右ともに14mmHgであった。中間透光体は両眼に軽度白内障を認め,眼底には異常を認めなかった。右眼の球結膜から瞼結膜にかけてサーモンピンク様の多房性で血管に富んだ腫瘤を認めた。写真はそのとき撮影したものである。

 同年10月,結膜リンパ腫疑いのもと,生検術を施行した。病理組織検査の結果,MALTリンパ腫と診断され,サザンブロット法でIgJH遺伝子の再構成も確認された。放射線照射を計30Gy行い,その後再発は認めず現在に至っている。

書評

クリニカルエビデンス・コンサイスissue16 日本語版

著者: 福井次矢

ページ範囲:P.661 - P.661

 本書は,英国医師会出版部(BMJ Publishing Group)が世界中の医師に「根拠に基づいた医療(EBM:Evidence-based Medicine)」を実践してもらうために作成・出版している『BMJ Clinical Evidence Concise』(第16版)の日本語訳である。

 内容は,日常よく遭遇する226疾患の治療法や予防的介入の1つひとつについて,有効性や有害性を示す根拠(エビデンス)を体系的(システマティック)に検索・評価し,次のような6つに分類したものである。

今日の眼疾患治療指針 第2版

著者: 増田寛次郎

ページ範囲:P.751 - P.751

 眼科版『今日の治療指針』として,『今日の眼疾患治療指針第2版』が上梓された。眼科専門医のみならず,眼科専門医を志す医師にとって座右の,信頼できる1冊である。また,眼科専門医として,現在の眼科水準を知るうえでなくてはならない書といえる。

 日常診療で,患者からの主訴から,あるいは症状,所見から考えられる疾患を系統的に,遺漏なく診断していくフローチャートから始まって眼科薬剤一覧まで,24章,総計870項目についてまとめられている。初版(B6判)よりやや大きいA5判になり,読みやすくなっている。

やさしい目で きびしい目で・101

どうなる?! モンスターニッポン

著者: 渋谷裕子

ページ範囲:P.779 - P.779

 “モンスターペイシェント”という言葉を聞いたことがある方も多いと思うが,昨年あたりからマスメディアに登場した言葉で,病院などで傍若無人な振る舞いをする一部の患者やその保護者を意味するようである。テレビなどで紹介される例は暴力を振るうなどかなり極端なケースが多く,私はそこまでひどい目にあったことはないが,開業して早6年,本当にいろいろな方がいるなぁと痛感させられる事件は何度か起こった。医療に従事していると,ぷち・モンスターに遭遇する機会は誰しもあるのではないだろうか?

 “モンスターペアレント”。給食費を払わない親をはじめ,自分達の都合で運動会の日程変更を教師に迫る親までいろいろといるようだが,モンスターペイシェントよりもう少し早くマスメディアに登場していた。一応,小児眼科を専門のひとつとしている私は,こちらのぷち版には前々からよく遭遇していたので,やっとマスコミが追いついたかという気持ちである。

ことば・ことば・ことば

飛蚊症

ページ範囲:P.783 - P.783

 「ファーブル昆虫記」が読まれているのは日本だけのようです。

 15年前にマルセイユで学会があり,良い機会なのでアビニョンの近くにあるセリニャンを訪れることにしました。彼の研究所が今でも保存されているからです。

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あとがき

著者: 根木昭

ページ範囲:P.818 - P.818

 ただいま桜満開の候,新年度が始まりました。眼科専攻医の減少は寂しいものがありますが研修内容を充実させるにはよい機会と捉え,基盤作りに徹して将来に備えたいと思います。来週には第112回日本眼科学会総会が横浜で開催されます。プログラムをみるとショートトーク,スキルトランスファー,サブスペシャルティサンデーなどかつての総会にはなかった項目が並び,教育セミナー,シンポジウムも多彩です。基礎研究重視の従来の総会から臨床と教育にも配慮した斬新な内容で,プログラム委員会と新家会長の改革の意気が感じられます。本号が発行される頃には,例年に増して大盛会に終わっていることと確信しています。

 さて,今年の第62回日本臨床眼科学会は樋田哲夫教授(杏林大学)のもとで開催予定でした。樋田教授が急逝されましたことはわが国の眼科学にとって大きな損失です。網膜硝子体,角膜,小児眼科分野での学問的ご業績,日本眼科学会の牽引者としてのご功績は秀逸であり,そのご尽力がこれから実を結ぼうというとき,誠に痛惜の念に堪えません。編集委員会からも謹んで哀悼の意を表したいと存じます。

基本情報

臨床眼科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1308

印刷版ISSN 0370-5579

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