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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科62巻7号

2008年07月発行

文献概要

特集 第61回日本臨床眼科学会講演集(5) 原著

周期性要素のある調節性内斜視に外斜視を合併した1例

著者: 松浦美紀子1 久瀬真奈美1 松原央1 築留英之1 宇治幸隆1

所属機関: 1三重大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1135 - P.1138

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要約 目的:周期性で間欠性の要素がある調節性内斜視が外斜視に移行した症例を報告する。症例:3歳7か月の女児が,初診から2年間は,2~5か月の周期での間欠性内斜視を呈した。右眼に+5.0D,左眼に+6.5Dの遠視があり,眼鏡を装用させた。その3年後から外斜位になる傾向が生じ,さらに4か月後には眼鏡装用中は外斜位,非装用時には内斜位になった。初診から8年後の現在,右眼に+1.25D,左眼に+3.5Dの眼鏡装用で,近方視と遠方視ともに正位を保っている。結論:調節性内斜視は,遠視の減少に伴い外斜視になることがある。

参考文献

1)西川朋子・富田 香・平形恭子・他:経過観察中に屈折矯正にて外斜視を示した調節性内斜視の検討.眼紀 39:2197-2202,1988
2)小林真理子・桐渕和子:調節性内斜視に外斜視を合併した1例.眼臨 86:964-966,1992
3)溝部惠子・伴 由利子・富井 聡:調節性内斜視の経過中に外斜視を呈した症例の検討.眼臨 87:1313-1316,1993
4)Beneish R, Williams F, Polomeno RC et al:Consecutive exotropia after correction of hyperopia. Can J Ophthalmol 16:16-18, 1981
5)Moore S:The natural course of esotropia. Am Orthopt J 21:80-83, 1971
6)山本京子・森 恵美・足立興一:Secondary exotropiaの経過.眼臨 71:1581-1583,1977

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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