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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科62巻8号

2008年08月発行

文献概要

特集 第61回日本臨床眼科学会講演集(6) 原著

アクリル眼内レンズの術後の屈折度変化の検討

著者: 島田一男1 高良由紀子2 小出良平1 井上浩太1

所属機関: 1昭和大学医学部眼科学教室 2県西部浜松医療センター眼科

ページ範囲:P.1275 - P.1278

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要約 目的:アクリル眼内レンズの術後予想屈折度の精度と術後屈折度の変化の報告。対象と方法:過去45か月間に小切開白内障手術を行い,術後2か月後まで経過を追えた237眼を対象とした。術後矯正視力が0.6未満と,乱視が±2D以上のものは除外した。術前の屈折予想にはSRK/T式を用いた。眼内レンズには4種類を用いた。結果:術前の予想屈折度と術後の屈折度との違いは,4種類すべての眼内レンズの90%以上が±1.0D以内にあり,眼軸長とは無関係であった。屈折度は術後1週目と2か月後とで有意差はなかった。結論:使用した4種類の眼内レンズではSRK/T式が有用であり,術後早期から安定した屈折度が得られる。

参考文献

1)Retzlaff JA, Sanders DR, Kraff MC:Development of the SRK/T intraocular lens implant power calculation formula. J Cataract Refract Surg 16:333-340, 1990
2)高良由紀子:眼内レンズパワー誤差.臨眼 58:129-133,2004
3)嶺井利沙子・清水公也・魚里 博・他:レーザー干渉による非接触型眼軸長測定の検討.あたらしい眼科 19:121-124,2002
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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