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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科62巻8号

2008年08月発行

文献概要

特集 第61回日本臨床眼科学会講演集(6) 原著

塩酸レボブノロールの点眼回数切り替えによる眼圧下降効果の検討

著者: 永沢倫1 菅野誠1 土谷大仁朗2 鈴木理郎1 山下英俊1

所属機関: 1山形大学医学部視覚病態学分野 2山形済生病院眼科

ページ範囲:P.1339 - P.1341

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要約 目的:緑内障に対する塩酸レボブノロール点眼を1日1回から2回に切り替えたときの眼圧下降効果の報告。対象と方法:塩酸レボブノロールを1日1回点眼中の10例10眼を対象とした。原発開放隅角緑内障4例と正常眼圧緑内障6例であり,男性8例,女性2例,年齢は39~75歳(平均60歳)である。眼圧は21.0±4.2mmHgであった。結果:点眼を1日2回に切り替えてから1か月後の眼圧は19.6±3.9mmHgで有意差がなく,3か月後に17.6±4.2mmHg,6か月後に18.4±5.0mmHgと,ともに有意に下降した(p<0.05)。結論:塩酸レボブノロールの点眼を1日1回から2回に切り替えることで,眼圧下降効果が増加する。

参考文献

1)Derick RJ, Robin AL, Tielsch J et al:Once-daily versus twice-daily levobunolol(0.5%)therapy. Ophthalmology 99:424-429, 1992
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3)松尾民子:塩酸レボブノロールの基礎および臨床.眼薬理 18:25-30,2004
4)小笠原博宣・吉田晃敏・藤尾直樹・他:健常者におけるレボブノロール点眼の網膜,視神経乳頭,脈絡膜循環に及ぼす影響.日眼会誌 103:544-550,1999
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8)井上賢治・若倉雅登・井上治郎・他:チモロールゲルからレボブノロールへの切り替えによる効果.臨眼 60:263-267,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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