臨床眼科62巻9号

2008年09月発行

連載 網膜硝子体手術手技・21

開放性眼外傷（6）眼球破裂，強角膜穿孔の2次的硝子体手術（2）

著者： 浅見哲¹ 寺崎浩子¹

所属機関： ¹名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学講座眼科学

ページ範囲：P.1436 - P.1441

はじめに

　前号では，重篤な眼球破裂，強角膜穿孔に対する手術の中で，嵌頓した網膜の解除の手技まで解説した。

　破裂，穿孔により巨大な鋸状縁断裂となった網膜の端には基底部の硝子体が付着しており，それを放置しておくと術後に増殖し，再剝離の原因となる。また，網膜下にも既に増殖組織が形成されている場合が多い。

　本号では，網膜下・網膜上増殖膜の処理からシリコーンオイルの注入まで解説する。

参考文献

1）Ando F：Intraocular hypertension resulting from pupillary block by silicone oil. Am J Ophthalmol　99：87-88, 1985

2）寺崎浩子：巨大裂孔に対する手術．眼科　36：1309-1315，1994

3）寺崎浩子：適応疾患と充填物質の選択．巨大裂孔．眼科診療プラクティス81（眼内充填物質の使い方）：74-75，2002

4）日本網膜硝子体学会：シリコーンオイル使用ガイドライン．日眼　104：989-992，2000

5）寺崎浩子：眼内充填物質の適応疾患と使用にあたっての注意点．眼科診療プラクティス81（眼内充填物質の使い方）：2-5，2002