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特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて Ⅰ.診断編 2.隅 角
超音波生体顕微鏡の隅角所見
著者: 築留英之1 宇治幸隆1
所属機関: 1三重大学大学院医学系研究科神経感覚医学講座眼科学
ページ範囲:P.56 - P.59
文献購入ページに移動隅角検査は細隙灯顕微鏡と隅角鏡があればできる簡便な検査であり,さまざまな疾患の診断,病態把握や治療法の決定に重要な意義をもつ。しかし,これがなかなか難しい。正確な所見がとれているのか悩むことも多々ある。正確に所見を捉えるには経験が必要であり,熟練を要する。さらに角膜混濁,前房出血があるような症例では隅角が見えず検査自体が不可能なこともある。また,隅角鏡検査は客観性に乏しいという欠点がある。
超音波生体顕微鏡(ultrasound biomicroscope:UBM)は比較的簡便に詳細な客観性のあるデータを提供してくれるため,隅角鏡検査の補助として非常に有用である。UBMは角膜,前房,毛様体,水晶体,前部硝子体,周辺網膜まで観察可能であるが,そのなかでも今回は隅角所見について述べる。
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