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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻11号

2009年10月発行

コラム

HRTとOCTの乳頭形状解析の相違点

著者: 白柏基宏1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科感覚統合医学講座視覚病態学分野

ページ範囲:P.98 - P.98

文献概要

 近年のコンピュータ技術の進歩に伴い,種々の眼底画像解析装置が開発され,臨床に導入されている。緑内障診断に使用されている代表的な眼底画像解析装置として,共焦点走査レーザー検眼鏡(Heidelberg Retina Tomograph:HRT,Heidelberg Engineering社),走査レーザーポラリメーター,光干渉断層計(optical coherence tomograph:OCT)などがあり,これらの装置では視神経乳頭(乳頭)の形状や網膜神経線維層の厚さの定量的評価が可能である。HRTとOCTでは乳頭の形状を3次元的に解析することが可能であるが,両装置の解析方法には相違がみられる。

 HRTは波長670nmのダイオードレーザーを光源とした共焦点走査レーザー検眼鏡である1)。HRTでは複数の2次元断層画像が作成され,解析に使用される。画像内の各測定点における眼底表面の高さが測定され,乳頭形状が3次元的に解析される。乳頭縁の耳側部から50μm後方の面,あるいはcurved surfaceと呼ばれる乳頭縁で囲まれた面が基準となり,乳頭形状に関する種々のパラメーターが算出される(図1)。緑内障診断プログラムとして,FSM,Moorfields Regression Analysis,Glaucoma Probability Scoreなどがある。

参考文献

1)白柏基宏:走査レーザー検眼鏡(HRT).田野保雄・樋田哲夫(総編集):今日の眼疾患治療指針.第2版.697-698,医学書院,東京,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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