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コラム
コンプライアンス(アドヒアランス)の実際とその向上法
著者: 内藤知子1 吉川啓司2
所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科機能制御学講座眼科学 2吉川眼科クリニック
ページ範囲:P.262 - P.263
文献購入ページに移動医療においては,コンプライアンスとは「指示されたことに従い,患者が正しく服薬すること」であり,「服薬遵守」と訳される。一方,アドヒアランスは「執着,粘着,支持」のほかに「何かに対し愛着を感じ継続する」という意味を包含しており1),医療面からは「患者が積極的に治療方針の決定に参加し,治療を実施,継続すること」と解釈される。
近年,医療者には,患者に対して一方的に指示を出すパターナリズム的存在ではなく,情報提供と治療継続の手助けを行う存在であることが求められるようになった。そこで,いわばパートナーシップの構築が課題となり,2001年にWHO(世界保健機関)でも「コンプライアンスよりアドヒアランスの考え方を推進する」方向性が明らかにされた2)。
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