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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻11号

2009年10月発行

文献概要

コラム

セプラフィルム®併用線維柱帯切除術の試み

著者: 新井三樹1

所属機関: 1新井眼科医院

ページ範囲:P.326 - P.327

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 マイトマイシンC(MMC)併用線維柱帯切除術の術後数日間は漏出,濾過過多による低眼圧や浅前房,逆に濾過不良による高眼圧などに対処するため患者から目が離せない。また術後長期間を経た後,濾過胞の菲薄化や強膜の脆弱化によって,感染の可能性が増したり,同一部の手術が非常に難しくなったりすることがある。このような事態を避けるため,MMCに頼らず,物理的に癒着を防止し流出路を確保して,濾過胞を維持する目的で生体癒着防止剤であるセプラフィルム®(Seprafilm®)の濾過手術への応用を着想し,セプラフィルム®併用線維柱帯切除術を報告した1)。ここではセプラフィルム®併用線維柱帯切除術の方法と,症例は限られるが結果についても述べる。

参考文献

併用線維柱帯切除術.第61回日本臨床眼科学会抄録集.126,2007
2)Galassi F, Giambene B:Deep sclerectomy with SkGel implant:5-year results. J Glaucoma 17:52-56, 2008
3)Mondrinos E, Mansouri K, Mermoud A et al:Long-term results of deep sclerectomy with collagen implant in exfoiative glaucoma. J Glaucoma 18:361-367, 2009
4)庄司信行・清水公也・高橋勝哉・他:架橋ヒアルロン酸ゲルの線維柱帯切除術への応用.日眼会誌 108:277-282,2004
5)Sueda J, Sakuma T, Nakamura H et al:In vivo and in vitro feasibility studies of intraocular use of Seprafilm to close retinal breaks in bovine and rabbit eyes. Invest Ophthalmol Vis Sci 47:1142-1148, 2006
6)Tsurumaru N, Arai M, Teruya K et al:Seprafilm as a new antifibrotic agent following trabeculectomy in rabbit eyes. Jpn J Ophthalmol 53:164-170, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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