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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻11号

2009年10月発行

コラム

水疱性角膜症を起こさないための安全なレーザー虹彩切開術の方法

著者: 池田陽子1 森和彦1

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科視覚機能再生外科学

ページ範囲:P.334 - P.335

文献概要

はじめに

 レーザー虹彩切開術の合併症として水疱性角膜症を起こさないために大切なポイントは3つある。すなわち,①適応をしっかり決めること,②総照射エネルギー量を可能な限り少なくすること,③術後の十分な消炎である。わが国における水疱性角膜症の原因の23.4%はレーザー虹彩切開術であると報告されており1),イギリス(0%)やシンガポール(1.8%)に比べて非常に高い割合を占めている2)。その原因として,黄色人種では欧米人に比べて虹彩の色素が多くかつ厚いため,虹彩切開のために必要なエネルギー量がより多くなることが挙げられている。本稿では水疱性角膜症を起こさないためにどのようにレーザー虹彩切開術を行えばよいかを考えてみたい。

参考文献

1)Ang LP, Higashihara H, Sotozono C et al:Argon laser iridotomy-induced bullous keratopathy a growing problem in Japan. Br J Ophthalmol 91:1613-1615, 2007
2)Shimazaki J, Amano S, Uno T et al;the Japan Bullous Keratopathy Study Group:National survey on bullous keratopathy in Japan. Cornea 26:274-278, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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