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特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて Ⅱ.治療編 1.治療時期
《マイオピニオン》手術のタイミング―正常眼圧緑内障の場合
著者: 根木昭1
所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科外科系講座眼科学
ページ範囲:P.222 - P.227
文献購入ページに移動 正常眼圧緑内障における手術の決断は難しい。マイトマイシンを併用した線維柱帯切除術を適用するが,目標とされる10mmHg前後への眼圧下降を維持できる確率が低く,それに対して眼内炎や視力低下などの合併症は通常症例と同様の率で発症する。加えて,眼圧を下げれば視野障害進行が阻止できるという十分なエビデンスが欠けているからである。ことに正常眼圧緑内障のなかでも眼圧が10mmHg台前半の症例については,手術治療はほんとうに正しい選択なのか迷うことも多い。手術適応の説明は慎重にならざるをえないが,最大の薬物治療をもっても視野障害が進行し,中心視野が脅かされてくる症例には原則として手術治療を相談している。ここでは手術選択決断に至る過程と,適用についての要点を主治医としての立場からまとめる。
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